32.約束という名の呪い ページ32
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約束は、呪いにでもなるのではないか。
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約束をしたんだ。それはとても昔のことだけど、かなり前のことだけど、絶対に迎えに来てくれるって約束。
その約束を叶えて貰えなくなったけど、確かに約束したのに
なんでそっちから破るのさ。私は、こんなにも待ってるのに。そんなことを思ったとしても、伝わるわけがないから諦めてしまう。
けど
目の前の彼は違う。
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なんていうか、ずっと昔の約束のために生きてるって感じ。
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｢約束って一種の呪いだと思うんですよねぇ｣
九井｢は？｣
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無言の空間に耐えられなかった。
高級店の個室、咀嚼音しか響かなかった世界。目の前に並んでる高級な料理を見つめても、喉を通ってる気がしていない。
だから、その空間に耐えられなかった私は、そんな言葉をこぼした。
のなら
彼は眉をひそめて、威圧的な表情を浮かべて私を見る。普通に怖い、ヤクザかよ。
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｢小さい頃に約束した、大人になったら結婚しよう。だって、覚えてる側からしたら、本当にしたいと思うからこそ、その約束を守ろうとするじゃないですか｣
九井｢………｣
｢でも覚えてない、忘れられたらそんなの叶いっこないのに。覚えてる側はその約束のために生きてるようなものですよね。そんなの、呪い以外のなんだって言うんですか｣
九井｢…………………………オマエはさ、一生守るって約束したその日に、その人の命に関わる出来事が出来ても、オマエはその約束を破棄しようと思うか？｣
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それが九井さんの呪いなのかな、なんてことを考えて。でもきっと、そうだとは彼は思っていないのだろう。
でも、私からしたら三葉くんとの約束は呪いで
呪いなんて言い方間違ってるのだろうけど、でも、私からしたら、だって。…………………だって
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｢死んじゃったら約束守れないくせに｣
九井｢そのために生きてる、それがオレなんだよ。黙って食え｣
｢無言の圧力が嫌すぎて｣
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約束は一種の呪いである。
覚えている側はそのために生きていて、忘れた側はなんの意味もなしていない。覚えているだけ無駄で、期待するのも無駄なのかもしれない。
そんなの、知らないけど。
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33.｢オレは好きだけどな｣→←31. May be .. May be ... ─ side 九井
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ちょき。(プロフ) - 十六夜夏希さん» まだ2人とも囚われてるような感じになってます！！ 少しずつですが、物語が動き始めつつありますので、見守って貰えたらです！ コメントありがとうございました！ (2021年12月5日 9時) (
レス) id: 186429bef0 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜夏希(プロフ) - え、めちゃくちゃ切ない…。それぞれの囚われている感がめっちゃ好きです。ココの推しもっと増えろ。(笑)更新頑張ってください！ (2021年12月1日 2時) (レス) @page38 id: 1ab5df6e8d (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - ココオタクって言われてしまったうち喜んでいいのやら😩 (2021年11月30日 0時) (レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)
ちょき。(プロフ) - ちえさん» 九井くんいいですよね！！わかります！！私も好きです！ 今回は九井くんメインのお話でしかも長めのお話なので、楽しんで貰えたらです！ コメントありがとうございました！ (2021年11月28日 23時) (レス) id: 186429bef0 (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - ココが推しなのでこういう話しがもっと見たいです。 (2021年11月26日 19時) (レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょき。 | 作成日時：2021年11月22日 13時
