ライ・オン・ライ 【 九井一 】

31. May be .. May be ... ─ side 九井 ページ31

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多分きっと、それは気まぐれでしか無かった。






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夜中23時に送り付けた一通の文、来ないだろうなって思ったのなら、デートな訳でもないのにめかしこんで来た彼女。






どーゆー気持ちで来たのだろうか、と思える自分も凄いのだけれど、契約には書いていないのに来たのだから、少し驚いた。







馬鹿な女って、思ったのは確かな話。







オレが言えた話ではないけど。









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九井｢遠慮ぐらいしろよ｣








｢5着迄ですもんね？｣








九井｢可愛くねぇな本当に。赤音さんはもっと｣








｢三葉くんはブランド店には来ません。｣









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オレが赤音さんのことをいおうとすると、彼女はピシャン！と三葉くんのことを言う。人の話を最後まで聞けよ、腹立つな。








なんでこいつを今日呼んだのかなんて、わからなかった。







ただきっと、多分、独りにはなりたいけどなりたくないから、なんて言う理由なのかもしれない。








何もかも知っているアイツらとは違って、無駄なことがないこいつの方がまだマシだ。









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｢私マジでなんのために呼ばれたんですか｣








九井｢……………………さぁ？｣







｢は？｣








九井｢来ないと思ってたからな。契約書には書いてねぇだろ。｣









｢急いで準備したのに｣








九井｢来なくても良かったんだからな｣







｢じゃあ送り付けないでくださいよ、あの文。｣








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ああ言えば、こう言う。そうやって噛み付いてくるとこなんて、あの人とは正反対だ。







だから、多分これはオレの中での何かしらの一線のため。







間違えないための、そんなものに違いない。










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九井｢オマエが勝手に来た、それだけだ｣







｢えぇ、理不尽すぎて涙出る。じゃ帰ります｣







九井｢帰っていいなんて言ってねぇだろ。ほら、飯行くぞ。｣







｢なんなんですか、もう！｣










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そうやってヒールの音を鳴らしながら、追いかけてくるから、馬鹿だなぁって思った。飯でつられんなよ、アホ。









だからお前はダメなんだよ。








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─────── 『 はじめくん 』










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ああほら、多分これは、オレの自己満足に違いない。嫌いだよ、井山Aとしては。









なんでオレの前に現れたんだ。










知るわけもないか。










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