【七つの大罪】狙われたポイズンスコール part3

コンビネーションぴったんこ* ページ48

「あ、そうだ、忘れていました。」

Aは何かを思い出したように足を止める。それに続いて後ろのみんなも足を止めているがなんだか疲れている様子。
「どうしたの？A。」

「皆さんに体力を返すの忘れていました。」

さっきまで降っていた毒々しい雨が止むときれいな地面が出て来た。そして俺を含めたみんなの疲労が回復した。
「ちっ、なんだよ、さっさと返せよな♪」

『大げさだな。』

みんなは体力が回復したが、Aは少し魔力を使いすぎたようだ。
「さー、行きましょう、お待たせしました。」

「A、誰かにおぶってもらいなよ、ゴウセルお願い。」

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なぜかキングさんには気づかれていたようで、私の顔をじっと見ながらゴウセルにオンブを頼んだ。
「いえ！いや、あの、いりません、自分でa…。」

最後まで言葉を言わせてもらえない。彼はそっと私をオンブすると早足で歩きだした。

…ゴウセル、案外歩くの速かった。

『最後まで言わせないやつ、物語でもよくあるだろう？』

「やめてください、いちいち物語にしようとするの。」

すぐに本の物語と現実を結び付けようとする彼の悪い癖。
「ほっとけ、いつもこうだから。」

店長さんいわく、ゴウセルが本を読んでいるとき、たまに朗読をし始めて演劇をしている人のように読むらしい。
「楽しそうじゃない、ちょっと聞いて見たい。」

「聞いてると疲れるぜ。」

『疲れるのか？黙読の方が多いぞ。』

「ゴウセル…お前のおそろしさは誰も知れない！」

…となぜか千頭にいる豚さん。
『残飯長、いつの間にそこにいたんだ？』

「話を変えるな！」

案外ホークさんとゴウセルのコンビネーションって合ってるのかも。じゃー私は誰とコンビを組めばうまくコントができるのだろうか。

そもそも、コントを考えようとしているわけではないが、なんだか気になる。

「師匠は一生師匠だな♪」

「どう言う意味だよ！」

いや、やっぱりバンさんとホークさんだろうか。
ゴウセルって誰でもコンビくめそう、まず一人でもできそうなくらいだから。
『A？何をにこにこしてるんだ？』

そ、そうだ、ゴウセルの言う通り、なんでこんなこと考え出したんだっけ？

でもなんだかもう少し考えたくなってまた、思考がコンビネーションの話へと飛ばされる。
「さっきまであんなに疲れてたのにね。」

「まーこいつの特徴か？」

「ど、どんな特徴ですか。」

お、いがいと店長さんと私って合うかもしれない。
…いや、なにが嬉しいのだろう。

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