ハンバーグ* ページ4
暫く台所にいた彼が帰って来た。
手には大きなお皿。
仲にはハンバーグらしきものが入っていて、ミートソースの香りが部屋をかける。
「お帰り、やっぱりお腹空いてたの?」
『ん?俺はお腹は空かない。』
「じゃーそれは、誰の名の?」
お腹が空いていないと言う不思議な彼に質問をしまくる。
すると「もちろんわかるよな?」とこっちにお皿を差し出して来た。
手のハンバーグは私のために作ってくれたらしい。
「ありがとう、前みたいに無理あり食べさせてあげてもいいのに。」
強引に彼に食べさせようとしたが、彼は珍しいことに「今回は味見する」と言い出した。
「珍しいね、どうぞ。」
彼のフォークがハンバーグに刺さる。すると表面にじゅーっと肉汁が現れた。
仲からこんなにも美味しそうな肉汁が出てくるのは、もう彼の料理のうまさを物語っている。
『うまいぞ?…たぶん。』
「たぶん?…って、ねぇゴウセル。」
次にハンバーグの裏を返して見るとなにやら黒い色に変色していた。
『なんだ?』
「これ…これさ、焼きすぎてない?」
思わずわらけてきてしまって、吹き出すのを堪える。
『黒いやつか?』
「そうそう、わ、笑っちゃいそうだから早く答えてよ。」
私の顔がだんだんと歪んで行き、ついには声に出して若干笑ってしまった。
『焦げてる…のか?』
「いやいやいや!みりゃわかるでしょ、これ、若干焦げてるよね。」
『何をそこまで笑うんだ?』
「だ…誰のせいだと!思ってるの!」
それから暫く5分くらい笑い転げてから、やっと落ち着いた。
「あの…お腹が痛い…のですが。」
こんなに笑ったのは久しぶりで、メイリスがいたらなんて言っていただろう。
空から見ているメイリスは、どんな反応をするだろう。
『トイレにでも行きたいのか?』
「わかってるだろ!」
腹痛の理由を知っていそうな、いや、知っていなければおかしい彼に突っ込みを入れると、ほんとうにわからないらしく、首を横に振るばかりだ。
「…いや、知ってるはずだ。」
やはり知っていたようで、彼のいたずら新が騒ぎ出す。
それを止めようとするが、彼にあった遊び心が悪化していく。
『食べないのか?』
こんなに少しの焦げなら逆に美味しいし、肉汁が出るくらいだから、ちゃんとできてる。
だから、食べたいんだけど、あなたが遊ぶから。
「食べるから黙っておいて!」
やっとのことで彼を止めた。
男の子の遊び心は一度動き出すと、泊まらないことがあるからいやなんだよな。
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ピース♪@PC破損中(プロフ) - ルナさん» うわー!なんと!ありがとうございます。あの…どこの部分でしょうか? (2018年8月1日 12時) (レス) id: 42eb3dfe3d (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 回転じゃなくて開店だと思いますよ (2018年8月1日 12時) (レス) id: 27b92c5969 (このIDを非表示/違反報告)
、 - ルールも守れない、理解もできない人の作品には高評価はつかない (2018年3月6日 19時) (レス) id: eebce367fa (このIDを非表示/違反報告)
心の雨と虹の空@現在低浮上ぎみ(プロフ) - オリジナルフラグ、外してください。続編を作る前によく確認してから更新してください。 (2018年2月11日 12時) (レス) id: 469d2368ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピース♪ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yu0828na/
作成日時:2018年2月11日 12時