噂じゃなくて* ページ16
まず、ここの店に来たのは、この金髪のせい。
でも今に至ってしまったのは、私がずっと泣いているせい。
いや、でも、泣くのに関してはかってだが、一応泣かせたのは彼のせい。
考えれば考えるほどきりがなくなってくるのでやめた。
そして逸らした目をもう一度メリオダスさんに戻す。
「まー気にスンナって。ちっとは怖いのなくなったろ?」
今思えばゴウセルも仲間なんだから、どこにいるか知っていてもおかしくないし、私のこと、かってに報告されていてもおかしくない。
「怖くはなくなっていないですが…あの、ゴ。」
「そうか、まだなくならねーか。…ゴ?」
私は「ゴウセルはどこか知ってますか?」と言おうとしたが言えずに止まった。
理由を聞き返されたときにどう反応しようか迷うからだ。
自己紹介以上の情報を話すのは私の中で拒んでいる。
めんどうだとかそんな問題ではなく、プライバシーが守られない。
でも私の変な日本語にメリオダスさんが戸惑ってしまい、じっとこっちを見てくる。
「A様、どうしたのですか?」
「い、いえ、な、なんでもないです。」
「ちっ、もったいぶってねーで言えよ♪」
何かを隠していることはとっくの昔にばれているらしく、バンさんもこっちを見る。
大きな女の子もなんなら下にいる豚もこっちを見て来て、なんだか気持ちが落ち着かなくなってきた。
「待ってくださいよ、い、言いますから…その視線、やめてもらえませんでしょうか。」
なぜに敵に対して丁寧語を使わなければいけないのか。
今更ながら思ったが、使っているのはこりゃまた私の失敗だ。
それにこいつらは私のプライバシーをどう思っているのだ。
一勝守ってくれそうにないので、言ったらそこらじゅうに広まりそうでたまらない。
というか、言わなくたって昔からずーっとそこらじゅうにまき散らされているけどね。
目の前で行動したことによって、変な噂がね。
いや、【噂】などと言う表現は間違っていた。
正しくは【ほんとのこと】なのだから。
「しゃべるときや、話を聞くときは人の顔を見るものだろ?」
「いつもはまともじゃないくせに、細かいところ気にしないでください。」
「お前、しらねーだろ、まだ。」
確かにまだこいつらの生活は知らないけれど、ここにいる時点でまともじゃなさそう。
溜息が零れ落ちるくらい…だって、一瞬であの緊張感が柔らかくなるなんておかしいじゃないか。
…と、離しを逸らしすぎた。
速く言わなければ、好んで言いたいわけじゃないのに、私からすると言わされるのだ。
5人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ピース♪@PC破損中(プロフ) - ルナさん» うわー!なんと!ありがとうございます。あの…どこの部分でしょうか? (2018年8月1日 12時) (レス) id: 42eb3dfe3d (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 回転じゃなくて開店だと思いますよ (2018年8月1日 12時) (レス) id: 27b92c5969 (このIDを非表示/違反報告)
、 - ルールも守れない、理解もできない人の作品には高評価はつかない (2018年3月6日 19時) (レス) id: eebce367fa (このIDを非表示/違反報告)
心の雨と虹の空@現在低浮上ぎみ(プロフ) - オリジナルフラグ、外してください。続編を作る前によく確認してから更新してください。 (2018年2月11日 12時) (レス) id: 469d2368ce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ピース♪ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yu0828na/
作成日時:2018年2月11日 12時