七つの大罪再び* ページ12
金髪の男の子の真剣な顔。
それを見た瞬間、私の体が跳ねた。
「お前…だいぶ前の戦争相手、だよな?」
「あ?こんなやついたっけ♪」
「オイラ…覚えてるような、ないような。」
「とんとこ…ん?いたような気も…そう言えばエリザベスちゃんを…。」
気づき始めた人たちは口々に言いながら私から距離を置く。
そう、この人たちは【七つの大罪】で、当時の戦争相手だった。
「私もわかっていましたよ、影をずっと観察したとき気づいたんです。」
平気なふりをして、相手にびびりを悟られないように笑顔を無理あり作った。
「ここでまた戦うことになるなんてな。」
リーダーの金髪は神器らしきものを構える。
そう言えばゴウセル、彼もこの人たちの仲間なんだっけ。
でも彼は優しかった。
私を守ると約束してくれた。
…甘い夢なのだろうか、嘘なのだろうか。
「何をぼーっとしてるんだ?」
「くそ…うるさいです、私一人に4人相手ですか?」
気分の乗らないこんなときに戦闘なんて、聞いてもいないしする気がない。
それよりも彼のこと、ずっと待って痛い。
ここで死んでしまうかもしれない。
そうなれば心肺してくれているかもしれない彼には、申し訳ないことだ。
誰もいなければ死んでもかまわないし、死んだ方がもうこんな日常からおさらばできるのに。
「うんにゃ、1対1だ。」
「待ってよ団長、この子は何もしてないし、まだ戦闘なんてできっこないよ。団長とならなおさらだし。」
「お前なぁ、敵だぜ?こんなに小さくてもどんな力持ってるのか、わからないだろ?」
「…僕には敵には見えないの。あの笑顔の奥に暗い何かが見える、怖がっているように見えるの。」
「!くるなら来てよ!私はここでやられたって…。」
最後まで言おうとしたが、途中でなぜか言葉が止まった。
さきほど考えていたことが引っかかりやっぱりくたばれないな…なんて。
それにあの大きな女の子の言葉、私は気づかれている。
無理ありの笑顔、平気なふりなんて無意味だった。
「どうしたんだよ、ディアンヌ。」
「僕!この女の子、助けたい!」
「へ?ディアンヌお前、何を言ってるのかわかってるのか?」
「うん、でも、エリザベスみたいな、大事な存在な気がする…きっとなにかあるんだ。それに怖がっているときに戦闘なんてできないでしょ?」
金髪は「ち、しょうがねーな」なんて嫌そうに私を引き取ることにしたらしい。
かってに私の承諾もえずに、引き取られても困る。
でも、保護してもらえるのを嬉しいと思う自分がどこかにいて、またなさけなく思えた。。
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ピース♪@PC破損中(プロフ) - ルナさん» うわー!なんと!ありがとうございます。あの…どこの部分でしょうか? (2018年8月1日 12時) (レス) id: 42eb3dfe3d (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 回転じゃなくて開店だと思いますよ (2018年8月1日 12時) (レス) id: 27b92c5969 (このIDを非表示/違反報告)
、 - ルールも守れない、理解もできない人の作品には高評価はつかない (2018年3月6日 19時) (レス) id: eebce367fa (このIDを非表示/違反報告)
心の雨と虹の空@現在低浮上ぎみ(プロフ) - オリジナルフラグ、外してください。続編を作る前によく確認してから更新してください。 (2018年2月11日 12時) (レス) id: 469d2368ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピース♪ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yu0828na/
作成日時:2018年2月11日 12時