４．「悲しくても辛くてもおなかは空く」 ページ4
JM side
『おなかいっぱいだ〜』
RJ「食欲ないって言ってたの誰だよ」
『人間って悲しくてもおなか空くなんてしぶといよね』
RJ「馬鹿なやつ」
JN「Aが元気になってよかったよ」
『…ロンジュンはジェノを見習ったほうがいいと思う』
ロンジュンにヘッドロックを決められて
「やめてよ〜」と楽しそうにヘラヘラ笑っているA。
良かった、ちょっとは元気になったみたい。
Aが教科書を忘れたと言うからジェノの教室の近くまで行くと、ドンヒョクのよく響く甲高い笑い声が聞こえて、
Aにもそれが届いてしまったみたい。
あーあ、やっと笑えたのにまたさっきまでの顔に逆戻りだ。
俺の位置から教室の奥のほうにドンヒョクと髪の長い女の子が座っているのが見える。
Aの位置からはギリギリ見えていないだろう。
予鈴の時間まではもう少しあるから遠回りして教室に戻るかと思うと、ロンジュンも同じことを考えたようで目が合って小さく頷いた。
なんだかんだロンジュンもAのこと心配なんだな、当たり前だけど。
JM「ジェノヤ、教科書やっぱいいや」
『え？』
JN「そう？」
RJ「俺が見せるから」
『……ロンジュンが？』
RJ「不満かよ」
『いや、後が怖いなと思って…』
RJ「放課後Aのおごりでパフェな」
『え？！やっぱりジェノ教科書貸して！』
JN「あはは、Aの分は俺が奢るからそれでプラマイゼロだね」
『やっぱりジェノを見習ったほうが…』
RJ「おい」
JM「ほら〜早く教室戻るよ」
またじゃれ合いだすロンジュンとAを引きはがして、
小さい背中をぐいぐいと押して無理矢理に歩みを進めさせる。
「じゃあ後でね」と手を振るジェノに手を振り返そうと振り返ると、
その後ろに小さく見えるドンヒョクがこっちを見ていて目が合った気がした。
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５．「本当に彼女出来たんだ」→←３．「今まで通りなんて無理」
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作者名：ロク | 作成日時：2022年5月8日 2時
