【ツイステ】捕食者。【男主】

硬貨7枚 ページ8

『って………はぁ〜…』




目を覚ましたのが朝の8時過ぎ。横には誰もいない。
いつものことか、とAは痛む腰を擦りながらベッドを降りた。



大人相手は流石に疲れてしまう。体力もそこそこあるし圧もすごいし何よりしつこい。
声も自然と出てしまうため、翌朝はだいたい声が掠れている。今日だって例外じゃなかった。



室内は最低限片付いており、男性の誠実さが垣間見えた。
ま、本当に誠実な人はこんなことしないけど。



テーブルの上にはメモ用紙と茶封筒が置いてあった。




[おはよう。体はどう？もし何かあったらいつでも電話してね。お仕事行ってきます]


『………お、前回より上がってる〜！』




学校で相手したときにもらう金額とは比にならない。
それほど大人というのは全体的に余裕があるのだ。独身なら尚更。
これだけあればしばらくは今月は困らないはずだ。



一方的にしか愛せないのにこんなにたくさん支払うだなんて可哀相………
なんて、当事者のAは同情した。もちろん男性にカマかけたのはAだが。




『ん〜と……お仕事、頑張って、っと……喜ぶだろうし適当にスタンプ送っとくか』




いつものようにメールを送信。



チェックアウトまで時間もあるし、とシャワーを浴びて身支度を整えた。



忘れ物は無い、"お小遣い"もちゃんとしまった、ショップバッグも昨日買ってもらった物がちゃんと入ってる。


良さそうなアメニティーもいくつかカバンにしまった。ラギー兄ちゃんも喜ぶよね。



ホテル代も支払ってあるだろうしそのまま出ても問題ないだろう。




『…んふふ、いつもありがとね、オッサン(パパ)♡』




まずは朝食を済ませないと。
早く帰らなきゃ時間を無駄にしてしまう。いくつになっても足りないおつむじゃ生き延びられない。




カバンを肩にかけてホテルを抜ける。



昨日の魚フルコースは中々に美味だったな、なんて考えながら地面を蹴った。




そうだ、今日の昼食は頭ごと食べられるニジマスのハーブ焼きにしよう。
夕食は骨も食べられるスペアリブがいいな。

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