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―――主 side
主「カリムは食えないもんな」
ジャ「全くだ…勿体ない」
主「でも、"あの事件"の事は俺でも鮮明に覚えてるぞ」
ジャ「お前の拷問に磨きがかかった事件でもあるからな」
主「ん〜、でも感謝はしたくねぇな。あん時俺が食ってれば、ジャミルが倒れずに済んだんだから」
ジャ「あれはお前のせいじゃない(ギュッ)」
主「ははっ、カリムもお前と同じ事を言うんだぜ？そんでこうやって…、いつも俺を抱き締めるんだ。お前らは本当、俺のオアシスだよ」
ジャ「そうか。なら俺にとっても、お前はオアシスだ。俺の唯一の理解者で、俺を支えてくれる頼もしい奴だから」
主「ありがとなジャミル(なで)」
ジャ「ん……。よし、それじゃ夕飯の支度をしに行く。あまり遅くなると、カリムの腹が鳴り出すからな」
主「言えてるな。つーか、アイツ今着替え出来てねぇだろうしカリムの部屋行ってくる」
ジャ「ああ、カリムを頼むぞ」
主「あいよ」
ジャミルと別れ課題を持ってカリムの部屋へと向かう
扉をノックし返事がきたので扉を開ける
やっぱり思った通り、カリムは寮服に着替える事が出来ていなかった
主「やっぱり出来てなかったか」
カ「うぅ…、助けてくれ！」
主「あーはいはい、その為に来たんだよ」
ったく、しゃーねぇな。と言いながら、俺はカリムの制服を脱がし寮服をクローゼットから取り出して着替えさせる
ちゃんとカリムに寮服の着替え方を教え、次はゆっくりでも良いから１人で着替えてみようという事になった
少しでもカリムの出来る事を増やして、ジャミルの負担を少しでも少なくする事が出来ればいいんだが…
主「あ、カリム。お前に言いたい事がある」
カ「なんだ？」
主「ジャミルの事なんだが、アイツ"あの時"貰った手紙を読まずに破棄したらしいぞ」
カ「え！？読んでないのか！？」
主「ああ。だからずっと、実力を隠したままでいる」
カ「そうか…、そうだったんだな…」
主「でも、今更言った所で何かが変わるとも思えない。変に何か言えば、アイツの今までの行動や気持ちを全て否定する事になる」
カ「え…じ、じゃあ、どうすればいいんだ？」
主「アイツ自身が何か行動を起こした時、その時が言うタイミングかもな」
カ「…うん、分かった。オレは、ジャミルの事大好きだからアイツを信じる」
主「俺の事は？」
カ「勿論、大好きだぞ！」
主「ありがとよ(なで)」
カ「へへ♪」
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作者名：抹茶ラテ | 作成日時：2020年7月4日 18時
