【ツイステ】暗殺者だけど？ (ページ45)

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―――主 side

カリムはジャミルが普段から自分の実力を抑えて、カリム自身よりも上にならず目立たないようにしてる事を知っている

だからこそ、アイツ(カリム)はまだ皆が小さい頃俺に相談をしてきたんだ

ーーー『どうすれば、ジャミルと友達になれるのかな…？ジャミルが自由に自分を出す為には、一体どうすればいい…？』

なんの前触れもなく、カリムにいきなり言われた言葉がこれだった。どうすれば、ジャミルが自分に遠慮なく動く事が出来るのかを聞いてきた時、俺はハッキリある言葉を言ったのを覚えてる

ーーー『お前がアジーム家で、アイツがバイパー家である以上、アイツに本当の意味での自由はない。だからこそ、それを知ってるならアイツの両親とお前の両親を説得する必要がある。お前が本当に、ジャミルの心を自由にして本当の"友達"になりたいならな』

それを聞いた後のカリムの表情(かお)は真剣そのもの

次の日には、カリムは当主様と話をつけ何故か感動した当主様がジャミルの両親に報告

ジャミルの両親はいかに自分達がジャミル自身に無神経な事を言い聞かせてきたのかを自覚し、反省も込めてジャミルには伝えると言った

しかし、その後すぐにカリムとジャミル、俺の３人で出掛ける事になってしまい『手紙』という形でジャミルの方へ渡された筈だ

だからこそ、ジャミルが自分の実力を出していないのが不思議でならない

……一度、ジャミルと話してみる必要があるか？

という訳で、思い立ったが吉日。俺はジャミルの部屋を訪れた

ーーーコンコンッ

ーーーガチャッ

ジャ「ナツメか。カリムの所には先に行っててもらえないか？夕飯の支度をしたらすぐに向かう」

主「ああ、それは分かった。後、お前にちょっと聞きたい事があってな」

ジャ「聞きたい事？なんだ？」

主「俺達が５、６歳の頃３人で出掛けた事があったろ？そん時にお前、両親から手紙を渡されてたよな？アレって読んだか？」

ジャ「手紙？…ああ、父さんが『お前の今後の在り方だ』とかぬかして渡してきた手紙か。読まずに破棄したぞ」

主「あ"？」

ジャ「俺の在り方なんて既に決まってる。カリムに仕える従者、それが俺だろう？何を今更と思って捨てたんだよ」

主「あ〜…そうなのか。分かった」

ジャ「それじゃ、俺は夕飯の支度をしてくるからカリムの事を頼む」

主「あいよ。あ…、今日はカレー食う日だな」

ジャ「ああ、毎月楽しみなんだ」

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