【ツイステ】暗殺者だけど？ (ページ32)

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―――主 side

猛毒とはいえ即効性はないから、皆が寝静まる頃に毒が効いて声すら上げられないまま死んでいくだろう

アイツらに手を出すのならば、俺が絶対に許さない。その命を持って償ってもらう

俺は、もう泣けなくなって１１年くらい経つ。でもアイツらは、俺の代わりに泣いてくれるから…俺は俺のままで居られるんだ

だから、俺の為に泣いたり怒ったりしてくれるアイツらを傷付ける奴は俺がこの手で消してやる。俺からアイツらを奪う奴は許さない

主「はぁ……俺も、人の事言えねぇな」

俺も、アイツらに依存し過ぎてる。ボソッと呟いた俺の言葉は、宴で楽しそうに騒ぐ生徒達によって掻き消された

何事もないように２人の所へ戻り、俺も料理に口をつける

敢えて毒の入った料理を食べ驚く犯人の顔を見ないまま、水を飲み宴が終わるのを待つ

こういった騒がしい場所は好きじゃない…、パーティや宴といった人が沢山居る場所はとにかく苦手だ

宴が終わった後、全員で片付けをしてそのまま各々の部屋に戻る

そろそろ毒が効いてくる頃合いだが、一応様子を見に行く

「ぐ…ッ、」

主「どうだ？毒が身体に浸透していく感覚は」

「お、まえ…がハッ」

主「俺の友達に毒を盛るからだぜ？自業自得だ」

「この…ひとごろ、し…ッ」

主「ナファール家の当主である俺に、今更そんな事言っても何とも思わねぇな」

ーーー学園長には報告してあるから、安心して死に絶えろ

相手にそう告げる俺の目に光は宿っていないだろう。もがき苦しむ姿を見続け、その身体が完全に機能を停止した事を確認すればそのまま遺体を持ってスカラビア寮を去る

学園長に遺体を渡し事情を説明した後(のち)、俺は自分の部屋……ではなく、ジャミルの部屋へ向かう

主「……」

ジャ「やっぱり来たな」

カ「なっはっは！今回はジャミルの勝ちだな！」

主「はぁ…、もう何も驚かねぇぞ俺は(汗)」

もう何も言うまい…と思いながら、俺は２人に近付きそのままギュッと抱きついた

２人からはとてもいい匂いがする…、香水じゃない自然の香り。俺の好きな香りだ

俺は化粧も香水も身に付けない。熱砂の国出身ならば、化粧も香水も必須なのだが生憎俺の家柄や職業柄、そういった物で匂いを付ける訳にはいかない

殺す標的にバレてしまっては元も子もないのだ

化粧水とかは勿論するけど、ほぼスッピンで匂いも無臭の俺は気配も消してしまえば誰にもバレない

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