2つのカレー ページ38
♫
キッチンに戻ると、ユノさんとチャンミンさんがカレーの鍋を温めてくれていた。
「わぁ！ありがとうございます！焦げ付いてないか心配してました！」
「さすがの俺でも混ぜることくらいはできるからね〜」
ユノさんの言葉に、
チャンミンさんがそのユノさんのおたまを受け取り、鍋の中をかき混ぜる。
「…ヒョン。鍋底からこそげるようにしっかりと混ぜないとほら！焦げるんですよ！」
チャンミンさんの引き上げたおたまの先には、少しばかり焦げ付いたようなカレーの塊がついていた。
「えっ…？！そ、そうなの？！」
「なーにがこれくらい出来る、だ！
馬鹿力持ちのくせに、なんでこういう時に限ってナイーブなんですかっ！」
「ええ〜、俺頑張ったつもりなのに〜」
「ああ、はい！それくらい平気ですよ！！混ぜちゃって食べましょ！！」
2人の中に割って入る。
もちろん、彼女を連れたまま。
「ビクトリアさん、そこのお皿に片っ端から適当にご飯のせてください」
「え、あ、は、はい……！」
容赦なく、彼女を使う。
多分、その方が気が楽じゃないかな、と思ったんだ。
「お兄さんたちー！順番にご飯持って並んで下さ〜い！」
私の言葉に、「うおー！！カレーだーー！！」と、スジュのお兄さんたちは盛り上がり、彼女からご飯の入った皿を受け取ると、
私やユノさん、チャンミンさんのいる寸胴の前で列を作る。
「ええと、私とユノさんの鍋がいつもの玲子さんのカレーで、チャンミンさんの鍋はシーフードです！
たくさん作ったので、たくさん食べてください！」
「えー！シーフードもあるの？！」
「すごーい！どっちも食べたーい！」
先に玲子さんのカレーを食べる人、
シーフードを食べる人、
皿の右と左で分けて盛る人、
全くのミックスを心がける人、と
様々な食べ方をするお兄さんたち。
「ビクトリアさんはどうしますか？」
お兄さんたちよりだいぶ控えめにご飯をよそったビクトリアさんが、
私の目の前で静かに皿を手渡した。
私も、少し控え目にカレーをよそう。
「足りなかった好きなだけおかわりしてくださいね！たっくさんあるので！」
そう言って、皿を戻した。
「……ありがと」
凄く小さな声だけど、
確かに聞こえた。
それだけで頬が緩む。
♫
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ゆうの(プロフ) - けぃたんさん» ありがとうございます。ただただ、回復を、本人の頑張りを信じるだけです。 (6月4日 6時) (
レス) id: ec52b16ce2 (このIDを非表示/違反報告)
けぃたん(プロフ) - ゆうのさん。ビックリしました。娘さんの容態が良い方向に向くように祈っています。今はまだ落ち着かないとは思いますが、無理はなさらないようにしてくださいね。 (6月3日 22時) (レス) @page39 id: 17b7ddcd96 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - Kaoru26さん» ありがとうございます(*^^*)先は見えてるので頑張って進めますね〜！ (2023年4月4日 22時) (レス) id: ec52b16ce2 (このIDを非表示/違反報告)
Kaoru26(プロフ) - あわわ、ごめんなさいゆうのさん更新本当に楽しみにしてます、ありがとうございます〰️ (2023年4月4日 21時) (レス) @page31 id: 6233d11971 (このIDを非表示/違反報告)
Kaoru26(プロフ) - ゆうのさん (2023年4月4日 21時) (レス) @page31 id: 6233d11971 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2022年10月20日 19時
