変わったこと ページ23
♫
ライブのあとから、少しずついろいろなことが変わり始めた。
あのライブはスクール側からしてもなかなか興味深い企画だったらしく、
先生たちの注目度も高く、辻さんが作ってくれたBlu-rayは先生たちにも配られることになった。
私たちは私たちで、あのライブの高揚感が忘れられず、
またライブをやりたい！早く認められて歌えるようになりたい！と言う気持ちを強くして、
レッスンにも更に熱が入るようになっていた。
数日後、辻さんがダンボール箱いっぱいにBlu-rayを準備してくれた。
ユノさんの分は玲子さんにお願いし、
チャンミンさんの分は辻さんが早々に事務所経由で送ってくれたらしい。
「チャンミン氏直々に頼まれてるんでね！！」
そう言う辻さんに
「少しでも早く見たいんだよね〜チャンミンは！」
玲子さんはそう言って笑う。
そんなに興味をもっていただけるなんて、
こんなに光栄なことはございません…。
私は、ただただ、ありがたいだけだった。
もちろん、実家にも送り、
スクールの仲間と先生たちにも手渡した。
そして、
施設の皆のところには、
たくさんのおやつを買ってBlu-rayを直接持って行った。
施設の皆に会うのは3年ぶり。
卒業して施設を出てしまった弟妹もいるけど
あの時は小さかった子達が、少しお兄さんお姉さんになっている様子に、懐かしくも嬉しくて。
皆に歌っているところを見てもらって、
先生達にもものすごく驚かれた。
「ゆうのちゃん、凄い！」
「勉強もできたけど、歌もこんなに上手だったのね〜！」
そして、面会時間ギリギリまで皆と遊んだ。
リクエストされた歌を歌ったり、ボードゲームをしたり、
帰る頃、小さい子達に腕を取られ足を取られ、
帰るなと泣かれ、
後ろ髪を引かれる思いで「また来るよ」と約束して施設を後にした。
様々な理由から施設で暮らす子ども達。
生まれるまでは確実に両親が居たはずなのに
色々な理由で施設に預けられた子どもたち。
最初から、自分の中のピースが何か欠けている感覚。
それは決して自分の意思ではないのに。
その、欠けた部分を私は運良く満たすことが出来た。
皆にも、
なんでもいいから、欠けた部分を満たす何かを見つけられるといいな。
そう思う。
そのためにも、私にできることがあればお手伝いしたい。
そして、
そのためには、私自身も強くならなくては。
帰りに撮った皆で写っている写真に誓った。
♫
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 125人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうの(プロフ) - けぃたんさん» ありがとうございます。ただただ、回復を、本人の頑張りを信じるだけです。 (6月4日 6時) (
レス) id: ec52b16ce2 (このIDを非表示/違反報告)
けぃたん(プロフ) - ゆうのさん。ビックリしました。娘さんの容態が良い方向に向くように祈っています。今はまだ落ち着かないとは思いますが、無理はなさらないようにしてくださいね。 (6月3日 22時) (レス) @page39 id: 17b7ddcd96 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - Kaoru26さん» ありがとうございます(*^^*)先は見えてるので頑張って進めますね〜！ (2023年4月4日 22時) (レス) id: ec52b16ce2 (このIDを非表示/違反報告)
Kaoru26(プロフ) - あわわ、ごめんなさいゆうのさん更新本当に楽しみにしてます、ありがとうございます〰️ (2023年4月4日 21時) (レス) @page31 id: 6233d11971 (このIDを非表示/違反報告)
Kaoru26(プロフ) - ゆうのさん (2023年4月4日 21時) (レス) @page31 id: 6233d11971 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2022年10月20日 19時
