根を張る ページ13
☆☆☆
辻さんの大笑いにホッとして
次に引っ掛かったキーワードについて疑問を投げかけた。
「国同士の話はわかったけど、出来過ぎで敬遠、ってなに？！」
辻さんはくくっ、と含み笑いをする。
「これはまぁ、ジャニーズ好きのスタッフの話なんだけどさ、
年若いのに出来すぎてて不気味なんだと！」
「……は？」
辻さんの言葉に目が丸くなった。
「ほら、日本のアイドルってどっちかっていうと、原石から表に出して皆で磨こう！みたいな感じがあるみたいだけど、
向こうのアイドルは完璧にしてから外に出すから、
出来上がりすぎてて怖いんだと」
「怖いい？！
はぁ〜、色んな取り方があるんだなぁ〜」
確かにその実力にびっくりもしたけど
怖いとは思わなかった。
「Aはあれじゃないか？」
「え？」
「出会いが東方神起、じゃなくてユノ氏だったから、
色眼鏡ではなく見ることができてたんじゃない？」
辻さんの言葉に、あの日の青空とユノの笑顔が脳裏に浮かんだ。
確かに
あの時偶然出会ったユノは
出来たアーティストではなくて
可愛い年下の弟だった。
そして、東方神起としての皆を見て、感動したんだ。
そのプロの仕事に。
「…見方って…
色々ありますねぇ……」
思わず呟くと
「そうだな…
どこから見るか、どの立ち位置から見るか…で見える面が違ってくる…
特にこの世界は更に色眼鏡がかかるからな。
だからこそ…、
自分はブレずに、芯を持つことがとても重要になってくるんだ。
外側が変わっても、真ん中がブレなければ人は離れない」
辻さんは真っ直ぐに進行方向を向いて
静かに続ける。
「そのためには、A。
足元を常に意識すること。
きちんと、地に足をつけていることが大切だからな。
特にこの世界は浮き沈みも激しいから
流されないようにしっかりと根を張る事が大切だ。
そうすれば、どんな風や波が訪れても…
たゆたう事はあっても、決して折れないし、流されないから…」
車が停まると同時に、
辻さんの視線がまた、ゆっくりと私に向いた。
辻さんの、真っ直ぐで深い視線が私を捉える。
「……はい！」
辻さんの言葉に
私も真摯に向き合い、返事をした。
辻さんの教えは
これからの私の人生を
しっかりと守ってくれた。
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ゆうの(プロフ) - のこさん» ユーミン世代ではありますが、知らなかったっす！ (2020年7月31日 13時) (
レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
のこ(プロフ) - 廉さんの話が出るといつも星空のクライマーを思い出します… (2020年7月30日 21時) (レス) id: 72bf88ec29 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» いつもありがとうございます(*^^*) そろそろ、大波が来ますしね… (2020年4月18日 18時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - 新章ありがとうです♪そっか〜こちらも動き始めますか♪どう動いて行くのか楽しみです (2020年4月16日 23時) (レス) id: f095ecfa37 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - のこさん» あちらが少し落ち着いたので、こちらも少しずつ……(￣ー￣) (2020年4月16日 14時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2020年4月16日 9時
