穏やかな日々 ページ1
☆☆☆
すっかり多忙となった弟たちと私。
最近では
マネージャーレベルで話が進むことも多くなってきた。
「A、どうやら弟くんたちは今、翔さんの店に入ったらしいぞ？」
帰りの車の中で、辻さんがルームミラー越しに私を見てそう言った。
「え？そうなの？
翔さんの店かぁ。しばらく顔出してないなぁ…」
苦笑いの私。
「どうする？寄るか？」
「うーーーーん。
すごーーーく、行きにくいけど、行きたいかな」
「なんだそれは！」
辻さんが笑う。
「あはは……」
翔さんと顔合わせるの、怖いなぁ。
ずっと会ってないし…
廉の墓参りにも……行けてないし……。
ようやく今年こそ、と。
ちゃんと、向き合う気持ちを持てたんだけど…
「……悪かったな。休みが取れなくて…
行きたかっただろ…？北海道への墓参り…」
辻さんが
真っ直ぐ前を向いたまま、そう言った。
「…辻さん…」
「Aの予定は今は…2年先まで大体埋まってる…からな。今年はどうしても空きが出来なかった…。
だけど来年のお盆はちゃんと空けといたから。
来年はしっかり札幌に戻って墓参りしてくれ」
「…うん！ありがとう、辻さん。
大丈夫だよ、ちゃんといつも心の中で向き合ってるから」
そう。
廉ときちんとお別れをしてから
不思議なくらい気持ちは落ち着いた。
まだ少し、胸は痛むけど
笑顔の廉が思い浮かぶようになっていた。
これも
皆のおかげ。
そばで見守ってくれて
支えてくれて
あまつさえ
ライブで廉の想いも昇華してくれた。
その存在が
私に力をくれる。
車窓から望む夜空に
青空を背にするユノが浮かんだ。
屈託のない笑顔のユノが。
翔さんの店に着いて、
勝手知ったる裏口から、こっそりと中へ進む。
いつもの個室に入ると、
弟たちは歓迎してくれて。
翔さんの勢いにはちょっと驚かされたけど
来年の廉の墓参りを約束して、落ち着いた。
翔さんが、私たちが来た時に是非飲ませてやりたい、と準備してくれていたと言うワインを何本か空けた頃
例の如く、私の弟たち大絶賛タイムが始まる。
いかに君たちが頑張っているのか、
称賛せずにはいられない。
この日も、眠気で半分目が開かない状態で語っていたら
目の前にもう1人の開拓者が現れたんだ。
☆☆☆
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ゆうの(プロフ) - のこさん» ユーミン世代ではありますが、知らなかったっす！ (2020年7月31日 13時) (
レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
のこ(プロフ) - 廉さんの話が出るといつも星空のクライマーを思い出します… (2020年7月30日 21時) (レス) id: 72bf88ec29 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - かえるさん» いつもありがとうございます(*^^*) そろそろ、大波が来ますしね… (2020年4月18日 18時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - 新章ありがとうです♪そっか〜こちらも動き始めますか♪どう動いて行くのか楽しみです (2020年4月16日 23時) (レス) id: f095ecfa37 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - のこさん» あちらが少し落ち着いたので、こちらも少しずつ……(￣ー￣) (2020年4月16日 14時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2020年4月16日 9時
