余裕のなさ ページ28
★★★
ずっと耳元で鳴り響き続ける心臓の音。
きっと顔は真っ赤になっているだろう。
自分の余裕のなさに
さっきの彼女を思い出す。
彼女ならきっと
落ち着いた大人の対応をするに違いない。
私より年若いのに
随分と大人だった。
ユノくんを信じているのに
やっぱり
どうしても自分を信じきれない。
だって。
あんなに可愛い子も、綺麗な子も、ユノくんの周りには沢山いる。
ユノくんの初めては
あんなモデルのようにスタイルの良い綺麗な人で…。
私…
私ではとても太刀打ち出来ないよ…
無理…だよ…
頭の中でぐるぐると考えているうちに、タクシーはホテルに着いた。
そこは、工藤グループとは系列の違うシティホテル。
ユノくんがまた私を抱き上げようとするから
「だ、大丈夫！腕を貸してもらえれば歩けるから！」
なんとか制止して腕だけを貸してもらった。
やはり軽く捻ったからか少しの痛みがある。
ロビーのソファに座るように促され
ユノくんがはフロントは向かうのを見送った。
その様子を通りすがりの人たちが目に留める。
後ろ姿すら
背筋が伸びてとても綺麗だ。
私の好きな人は
あんなにカッコいいんだ。
あんな人に
好きだと言ってもらえたんだ。
嬉しいのに
想いが繋がって嬉しいのに。
どうして
どうしてこんなに寂しいんだろう。
苦しいんだろう。
気がつくと
足元にポタポタと涙が落ちていた。
情けない。
どうして私はこんな…。
落ちた涙の雫が
緋色の絨毯に吸い込まれていく様を見ていたら
視線の先にユノくんの靴先が見えた。
慌ててさりげなく涙を拭い、少し顔を上げる。
「…Aさん？どうしたの？痛い？」
ユノくんは跪き、私の捻った足を手に取ってその様子を確かめる。
「あ、ううん。大丈夫！目にゴミが入っただけで
足はそんなに痛いわけじゃないから！」
ああ、私のバカ…！
泣いたりしたらユノくんが余計に心配するじゃない！
こんなことで気を遣わせるなんて
私って
本当に大人の余裕がない…。
こんなんで
ユノくんと付き合っていける…？
付き合って幸せだと
思ってもらえる……？
どうしても
仲間内で楽しそうに
幸せそうにしていたユノくんの姿を思い出し
綺麗な子に囲まれても全く見劣りしないその美貌と
その姿こそがユノくんにも相応しいような気すらして
私はなかなか立ち上がれなかった。
★★★
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ゆうの(プロフ) - まゆまゆさん» 止められないよー！止めるものもないよー！！突き進むのみ！！ (2020年4月6日 9時) (
レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - キャーッ////キター！こうなったらもう止められないよね。ドキドキして眠れなくなりそうです。この続きを想像して（笑） (2020年4月6日 1時) (レス) id: ddaab80a3d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ゆきさん» 頭の中はA V監督だわよ…(//∇//) (2020年4月5日 22時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - だよねー＾＾ (2020年4月5日 22時) (レス) id: 24fba8a938 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうの(プロフ) - ゆきさん» 想像している頭の中は覗かないでいただきたいところですね！！(笑) (2020年4月5日 22時) (レス) id: 253e460f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうの
| 作者ホームページ：https://ameblo.jp/kanayunho
作成日時：2020年3月10日 16時
