51(2024/02/03) ページ6
「戻りましたー」
「見てました」
櫻井さんが楽しそうに笑った。
楽しんでくれてよかった！
「あっ」
「ん？」
「ばんごはんー！」
部屋に入ったらご飯が用意されてて、ちょっと小さくぴょんと飛び上がってしまう。
それを見て櫻井さんはまた笑った。
「無邪気だなー、ちっちゃい子みたい。すっぴんだし」
「えー……頭のいいセクシーなお姉さんになりたいのに」
「あはは！」
笑ってるよ。がーっかり。
「すごい！美味しそう！ちっちゃいお鍋、これなんですか？……すき焼き？お肉もお刺身もたくさん、わ、コレ何ですか」
「ふふ、メニューこれ」
「寒ブリと蕪のおろしポン酢ジュレ和え……地鶏めし……あんみつ……！」
「嬉しそう」
「最高ですよぉ、こんな最高の取り合わせあります？景色も櫻井さんもご飯も、どこ見ても眼福なんですよ？ここ天国ですか？目の前にいるのは天使？」
「食べる？」
「はい！」
櫻井さん、流石に私の愛のマシンガンに慣れて来たな、なんという順応性の高さよ。
「いただきます」
「いただきます」
二人で手を合わせてお行儀よくいただきますをして、若干ヘラヘラしながらお椀に手を伸ばす。
櫻井さんが暫くして沈黙を破った。
「ねぇ、この程度でいちいち天国かと思うなんてもし俺の彼女になったらどうなっちゃうの？」
「冗談言わないでください」
「冗談？」
「櫻井さんは空高く輝く太陽みたいな感じなんです。もし太陽が目の前に落っこちてきたらどうします？全力で逃げませんか？」
「逃げる……？」
「はい」
「太陽って、俺が？」
「櫻井さんは太陽です、太陽神」
「……」
あら？ムスッとしちゃった。
変なこと言っちゃったかな。
話題を変えよう。
「あの、」
「ん？」
返事早。平然としてるけど目を合わせてくれない。
「さっき露天風呂で、アイコに会いました」
「ああ！そうだ！それ聞こうと思ってた」
櫻井さんが身を乗り出した。
良かった。もとに戻った。
「露天風呂に虫浮いてて、きゃーって叫んでましたね」
「虫？」
「はい、文句言ってました、近くにいたお上品な感じのおばあさんが、ここは外だからってフォローしたら、この旅館の回し者？とか怒って」
「知らない人に突っかかったの？」
「はい、めっちゃ気が強そうでした」
「へぇ」
櫻井さんが笑ってる。
「アイコ、胸元にキスマークつけてましたよ。普通浮気ならそういうの気をつけません？」
櫻井さんがふ、と箸の手を止めた。
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松本りいな - 完結おめでとうございます！脳内回転させながらいつも楽しく読ませていただいています♡よしのさんの作品を中学生から読み始めて、今年社会人になりました！これからも愛溢れる素敵な作品を待っています♡お身体お大事にしてください☺︎ (4月18日 23時) (
レス) @page50 id: 714d7c5eb5 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ(プロフ) - よしのさん、完結おめでとうございます。いつも楽しく読ませていただいています。この探偵シリーズで2人の進展がみられたら嬉しいです！短編でも長編でも楽しみにしています♡無の証明も好きです！いつも素敵なお話をありがとうございます。 (4月13日 23時) (レス) @page50 id: 4eca2027db (このIDを非表示/違反報告)
みず - 完結おめでとうございます！ご婦人の正体、最後までわかっていなくて、読んだ時私も一緒に汗が出てきました(笑)最近よしのさんを知り、過去作品を漁って日々楽しく読ませていただいています！ (4月9日 20時) (レス) @page50 id: 90243a1d25 (このIDを非表示/違反報告)
うぉーるなっつ(プロフ) - 完結おめでとうございます！そして素敵なお話をありがとうございます！なんとなく読んでいる中に様々な伏線があり、最後の終わり方含めさすがよしのさんです！！改めて頭から読み直そうと思います👏そしておふたりの探偵物語も首を長くしてお待ちしています！ (4月9日 20時) (レス) @page50 id: 9a0230b096 (このIDを非表示/違反報告)
奏稀(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後の展開に興奮が止まらないです…！！素敵なお話をありがとうございました😊 (4月9日 12時) (レス) @page50 id: c1b9d68e3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2024年1月31日 12時
