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「そうだ！アイコは！アイコに会わせてくれ」
え、今ごろ？
私の声が聞こえたのか、私のことを睨みつける。
残念でした。私も櫻井さんと同類です。
人の感情をぶつけられても、怖くもないし痛くも痒くもなんともありません。
「こちらです、確認したいことがありますのでこちらへどうぞ」
大久保刑事に連れられて社長が席を外した。
「Aさぁ……」
「櫻井さんこそ……」
『喧嘩売るなよ、煽ってどうするんだ、依頼者だぞ』
とお互いに思ってるんだろうけど、段々おかしくなってきて、ふたりで顔を見合わせて笑った。
「あーあ、依頼料貰いそこねるな、松本くんに怒られそう」
「松本くんとは？初めて聞きましたねその名前」
「うちの社長かな」
「社長？所長は櫻井さんじゃなかったでしたっけ？」
「ああうん。元は松本くんの会社の顧問弁護士とホワイトハッカーを雇う形で子会社を立ち上げたんだけど、それ以外にも探偵依頼を受け始めて今に至るって感じなんだよね」
「元は探偵屋さんじゃなかったんですね……！」
「そう。色々人助けやってて、よろず相談承りますって感じに至ったんだよね」
「その事務所、女探偵兼事務員とか探してません？」
「……うーん」
「必要な資格あれば取りますけど」
「……え、Aはどこ目指してんの？」
「一人で生きる道ですね」
「結婚しないの？」
「できないってのが正しいかと」
殺伐とした空気の中でなんの話をしているのか我々は。
「できるでしょ」
「イヤァ、二次元にしか興味がないので無理ですね」
「え、じゃあ俺は？ってすげー質問だなこれ」
「櫻井さんだけは別です、他の男は皆二次元のほうがカッコイイんだもの。櫻井さん、二次元よりカッコイイとか反則ですよ」
「俺の事務所のやつ、みんな俺よりカッコイイと思うけどなぁ……」
「そんな世界線どこにあるんですか、そんなわけ無いでしょ」
「そうなのかなぁ？Aはまだ二次元の男よりイイ男知らないだけでしょ」
「……」
「三次元もそんな悪くないと思うよ、それに」
櫻井さんが私の手をするりと握った。
大声上げて飛び上がるのを必死でこらえる。
「え」
「二次元の男と手つなげないでしょ」
「……」
「恋愛するのは同じ次元の男の方がいいよ、二次元は二次元同士、俺らの知らないとこで宜しくやってるよきっと。Aはそれを知らないだけ」
「そうかも」
「そんな絶望的な片想いやめちゃえば」
……いやいや！
こっちの片想いも絶望的だよ！
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松本りいな - 完結おめでとうございます！脳内回転させながらいつも楽しく読ませていただいています♡よしのさんの作品を中学生から読み始めて、今年社会人になりました！これからも愛溢れる素敵な作品を待っています♡お身体お大事にしてください☺︎ (4月18日 23時) (
レス) @page50 id: 714d7c5eb5 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ(プロフ) - よしのさん、完結おめでとうございます。いつも楽しく読ませていただいています。この探偵シリーズで2人の進展がみられたら嬉しいです！短編でも長編でも楽しみにしています♡無の証明も好きです！いつも素敵なお話をありがとうございます。 (4月13日 23時) (レス) @page50 id: 4eca2027db (このIDを非表示/違反報告)
みず - 完結おめでとうございます！ご婦人の正体、最後までわかっていなくて、読んだ時私も一緒に汗が出てきました(笑)最近よしのさんを知り、過去作品を漁って日々楽しく読ませていただいています！ (4月9日 20時) (レス) @page50 id: 90243a1d25 (このIDを非表示/違反報告)
うぉーるなっつ(プロフ) - 完結おめでとうございます！そして素敵なお話をありがとうございます！なんとなく読んでいる中に様々な伏線があり、最後の終わり方含めさすがよしのさんです！！改めて頭から読み直そうと思います👏そしておふたりの探偵物語も首を長くしてお待ちしています！ (4月9日 20時) (レス) @page50 id: 9a0230b096 (このIDを非表示/違反報告)
奏稀(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後の展開に興奮が止まらないです…！！素敵なお話をありがとうございました😊 (4月9日 12時) (レス) @page50 id: c1b9d68e3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2024年1月31日 12時
