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刑事がまた何かあればご協力お願いします、と言って走り去った。現場で何か動きがあったようだ。
「櫻井さん……別件で動いてた……？」
「主任だったんだ、え、まさか公認会計士の資格持ちだったのA？」
「別件って……」
「『貯金ならあります、ヒモになりませんか』ってマジで言ってたんだ、そりゃヒモも養えるはずだわ……」
「あの、別件ってなんですか？」
「公認会計士なの？だよね、あの会社、役職持ちはたしか資格持ってないと無理だったはず。いつ昇進したの」
「櫻井さんがいなくなって櫻井さんロスでやめる人もいた中仕事に打ち込んだら昇進したの！別件って何ですか！」
櫻井さんが、ハァ、とため息をついた。
「話せばちょっとややこしくなるからAには不倫の調査をしてるってことにしてたんだけど……撒社長に依頼された調査『も』している、ってのが本当」
「櫻井さんは不倫の調査じゃなかったの？」
「うん」
「どういうことですか」
櫻井さんが気まずそうに少し頭を掻いた。
「不倫の調査をしていたら明らかに素人だな、とわかる男が撒アイコを尾行してたんだよね」
「はい」
「それを大野さんが見つけて、同業者？ストーカー？そんなやり方だとこっちがやりづらいんだけど何なの？って話しかけちゃって」
「……！」
なんかすごい人だな。
犯罪者だったらどうする気だったんだ。
「そしたら相手も探偵を名乗ったんだけど、よくよく聞いたら、叔母さんに頼まれただけのただの素人だった。その縁で改めてうちに依頼された」
「なんとまぁ」
「ちなみに、その彼の名前は河北さんというんだけど、そもそもの依頼主は実浪さんというご夫妻。つまり河北さんの叔母さんが、実浪さんね」
「ん？うん。ということは、櫻井さんは、今実浪さんのために何かを調べているってこと？」
「そう」
くしゅ。
ちっちゃいくしゃみをしちゃった。
えへ、って笑ったら櫻井さんが周りを見渡す。
「こちらへどうぞー！」
という従業員さんの声がして、櫻井さんが目を留めた。
「あ、あれ。従業員用の施設かな？開放してくれるみたい。寒いよね、いこ」
櫻井さんが立ち上がって私に手を伸ばしてくれた。
……王子かっっっっ！
って心の中で思いっきり突っ込んでから、失礼します、と言って手を借りて立ち上がる。足がちょっとガクガクしてる。なるほど、今ごろ震えが来たか。
従業員用の事務所や休憩所がある別棟に来たら、何人かが、従業員に詰め寄っていた。
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松本りいな - 完結おめでとうございます！脳内回転させながらいつも楽しく読ませていただいています♡よしのさんの作品を中学生から読み始めて、今年社会人になりました！これからも愛溢れる素敵な作品を待っています♡お身体お大事にしてください☺︎ (4月18日 23時) (
レス) @page50 id: 714d7c5eb5 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ(プロフ) - よしのさん、完結おめでとうございます。いつも楽しく読ませていただいています。この探偵シリーズで2人の進展がみられたら嬉しいです！短編でも長編でも楽しみにしています♡無の証明も好きです！いつも素敵なお話をありがとうございます。 (4月13日 23時) (レス) @page50 id: 4eca2027db (このIDを非表示/違反報告)
みず - 完結おめでとうございます！ご婦人の正体、最後までわかっていなくて、読んだ時私も一緒に汗が出てきました(笑)最近よしのさんを知り、過去作品を漁って日々楽しく読ませていただいています！ (4月9日 20時) (レス) @page50 id: 90243a1d25 (このIDを非表示/違反報告)
うぉーるなっつ(プロフ) - 完結おめでとうございます！そして素敵なお話をありがとうございます！なんとなく読んでいる中に様々な伏線があり、最後の終わり方含めさすがよしのさんです！！改めて頭から読み直そうと思います👏そしておふたりの探偵物語も首を長くしてお待ちしています！ (4月9日 20時) (レス) @page50 id: 9a0230b096 (このIDを非表示/違反報告)
奏稀(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後の展開に興奮が止まらないです…！！素敵なお話をありがとうございました😊 (4月9日 12時) (レス) @page50 id: c1b9d68e3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2024年1月31日 12時
