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パチンと手を弾かれて乱歩さんの手が重なる。
あっけらかん状態の小林さんは少ししてから立ち上がって怒りを顕にしていた。
どんどん良くない方向に進んでいく気がする。
「な、なんというお方だ！私はAさんの身を案じこんなにも愛してるというだけなのに貴方は何故割り込むのですか！？」
「僕さ、口論したい訳じゃないんだよね。それに割り込んで来たのは君だろ？あれ？もしかして君が入り込んで来た側なの気が付いてない？」
『ら、乱歩さん、！小林さんも、いくら個室とはいえお隣に他のお客さんいらっしゃいると思いますし、声を荒らげるのはちょっと』
窘めるように下手に出て相手の顔を伺う。なんで私がこんな事してるんだ？
というかみんな頭に血が登り始めてるからかこの部屋の酸素が薄く感じる。
小林さんが独り言を呟いてる中隣の乱歩さんが此方を見て少し難しそうな顔をした。
なんだ？断るのが難しいという事？
「…あーあ、なんか僕面倒臭くなって来ちゃったよ。諦め悪いし話が理解出来ないみたいだしね〜。そうだ！帰りの車の手配くらいしてくれない？こんな生産性のない会話に僕とAが付き合わされたんだからさ！」
「…話はまだ済んでいないのですが。えっと、江戸川さん？少しの間Aさんと二人にしてくれないか」
「嫌だけど」
「本当に少しで良い。それで彼女、Aさんの事は諦められると思うんです。」
『、乱歩さん、少しだけいいですか？』
相変わらず不機嫌そうな顔をして、嗚呼そう！、と出てくれた。
大分苛苛しているみたいなので手短に早めに終わらせよう。
他にも手段はあったかもしれないけど、小林さんに諦める選択肢を持たせてくれたのは本当に有難い。流石は乱歩さんだ。
『それで、どうするのですか？』
「…嗚呼、片想いももう終わりですね。本当に貴方の事が好きでした。」
『ありがとう、ございます』
面と向かって言われると少し恥ずかしい。でも乱歩さんが私に告白してくれた時の雰囲気とは少し違う。
私は小林さんを、いつも乱歩さんの比較対象として見ていたのか。
「っ、あの、最後に、抱擁をしては、駄目でしょうか」
『ほ、ほほ抱擁？！えっと〜…さ、流石に…はは』
「勿論無理にとは言いません、ですが、そうして頂けると切り捨てられる気がするのです。」
真剣に、でも少し顔を赤らめて云う小林さんの熱意がよく伝わる。動揺している私にゆっくり手を開く。
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ゅ - １話の太宰さんの下の方から潰された蛙の様な声がするで笑ってしまいました、笑 (2023年4月22日 14時) (
レス) @page2 id: 74e0460151 (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわありす(プロフ) - 初めまして。完結おめでとうございます！私は正直なところ今まであまり乱歩さんを意識したことがなかったのですが、この作品で沼にドボンしました……有難うございます！お疲れさまでした。 (2023年4月9日 23時) (レス) @page42 id: d368e0b18f (このIDを非表示/違反報告)
よる(プロフ) - 梅原さん» わわ、嬉しいです！一緒に乱歩さんの沼にはまり落ちましょう……！！ (2023年2月20日 19時) (レス) id: 05f2309d58 (このIDを非表示/違反報告)
よる(プロフ) - モンブランさん» わー！嬉しい！ありがとうございます💕なかなか喋らせるのに苦戦してます…笑笑 (2023年2月20日 19時) (レス) id: 05f2309d58 (このIDを非表示/違反報告)
梅原(プロフ) - アニメ見て乱歩さんいいなと思っていた時にこの小説に出会いました。久々に面白いものが読めてテンションあがりました。。。 (2023年2月20日 19時) (レス) @page32 id: ecb93650e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小榛 | 作成日時：2023年1月8日 11時
