いたのかよ! ページ36
校内でも、櫻井先生のお悩み相談は有名だ。
恋愛以外にも、友情、成績、人間関係、体のこと、家族のことなど。大人としての意見、先生としての意見、ひとりの男としての意見、先に生まれた人間としての意見。
数々の面からアドバイスしてくれる櫻井先生のお悩み相談は、なんとお買い得なことにお菓子をお礼に持ってくればいいだけ。
うちのクラスでも、何人か相談に行ったと聞いたことがある。
櫻「花月くんも、いつでも相談においで。なんなら恋バナでもいいしねー?」
「恋バナ?先生と?」
櫻「そうだよ。え、なに、あるの?」
斉「あるんですか?!」
ニヤニヤと棒キャンディーを回す櫻井先生に否定しようとすると、壮馬が後ろから大きな声をあげた。
「え、そこ食いついてくるの…。なに、壮馬にも好きな人いるとか?」
斉「僕の話は今いいんですよ!それより先輩、好きな人とかいたんですか?!」
夏「うそ!せんぱい好きな人いるの?!」
バッっと隣のカーテンが開き、そこに居たのは拓也の友達で一つ年下の花江夏樹。
「夏樹?!なんでいるんだよ」
夏「あー、なんか体がだるくて休んでました」
「そうか。いつから居たんだよ」
夏「せんぱいが来る、……2時間前くらい?」
「結構いたんだな……。襟、立ってる」
夏「あ、ありがとうございます」
襟を正し、寝癖を少し治してやると、ベッドの上にあぐらをかいた。
夏「で、Aせんぱいの好きな人って?だれなの?ねぇだれ?」
「グイグイくんなぁ……」
斉「なっちゃん、先輩困ってるからやめて」
「そうそう……ってあれ、夏樹と壮馬って面識あったんだ」
斉「中学から一緒なんです」
夏「友だちなんすよー」
「へぇ」
(壮馬、友達いたんだ……いや、人のこと言えないんだけどさ)
元気でコミュニケーション能力も高い花江夏樹と、『保健室の王子さま』って呼ばれてる斉藤壮馬。全然タイプの違うふたりが友達なんて、少し意外だった。
58人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「男性声優」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななき。(プロフ) - 春さん» 春さん!いつもご覧くださりありがとうございます!こちらこそこれからもよろしくお願いします(^^) (2019年11月28日 18時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
春 - 続編おめでとうございます!めっちゃいいです!!これからも楽しみにしてます!(^-^) (2019年11月28日 17時) (レス) id: 10bd62f869 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ななき。 | 作成日時:2019年11月27日 16時