先生の差し金 ページ35
女1「どういうこと？！」
櫻「多分その子、自分に釣り合わないと思ってるのかもよ。告白して、まさか付き合えると思ってなかったけどOKしてくれて嬉しかった。……でもふと思ってしまった」
女1「ほう、ほう？」
櫻「『僕がこの人の彼氏って名乗っていいんだろうか』『もしそんなことをしたら、彼女の株を提げてしまうじゃないか』『だったら誰にも言わずにいよう。僕のせいで彼女を傷つけたくはない…』……ってね」
女子生徒はフルフルと肩を震わせた。
女1「なにそれありえない！！！あたしはいいと思ったから付き合ったのに！バカにされても、趣味悪いって言われても、あたしはちゃんと好きになりたいって思ってたのに！」
櫻「一度聞いてみたら？それで、君の思いを伝えてみて？」
女1「分かった！ちょっと行ってくる！！」
椅子を立ち上がり入口の前まで来て、先輩はくるっと振り返った。
女1「ありがとう、櫻井せんせー！たすかった！こんどお菓子持ってくるね！」
櫻「どういたしまして〜。期待してるよ〜」
先輩はニカッと音がつきそうな笑顔を見せて、走って行ってしまった。
「どうして分かったんですか、彼の思ったことが」
櫻「ん？だって彼からも相談されてたからね」
「え……」
櫻「『彼女、僕と随分その…、タイプの違う人間で。あ、僕はそこに惹かれたんですけどね？……彼女は明るくて、元気で、友だちも多くて、そんな彼女に釣り合うか悩んでいて……』」
斉「あぁ、あの時の……」
「なに、壮馬、知ってるの？」
斉「はい。たしか彼女の友達の会話を偶然聞いてしまって、まわりにバレない付き合い方を知りたがってましたね」
櫻「だからみんなの前では苗字で呼んだり、わざと遠いところに連れていったりしてたってことだよ。まあ俺がそうアドバイスしたんだけど〜」
斉「いいんですか、そのせいで彼女怒ってましたけど」
櫻「いいんだよ。最善で最短な道が解決策とは限らない」
「なるほど」
櫻「あのふたりなら大丈夫だよ。お互いがお互いのことを思っての行動と相談だったからね。きっと仲直りする」
「櫻井先生は、お悩み相談箱ですね」
櫻「箱？！俺、箱なの？w」
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ななき。(プロフ) - 春さん» 春さん！いつもご覧くださりありがとうございます！こちらこそこれからもよろしくお願いします(^^) (2019年11月28日 18時) (
レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
春 - 続編おめでとうございます！めっちゃいいです！！これからも楽しみにしてます！(^-^) (2019年11月28日 17時) (レス) id: 10bd62f869 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななき。 | 作成日時：2019年11月27日 16時
