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帰りの電車にゆられて ページ30

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電車から見える空は、すっかりピンクとオレンジのグラデーションを描いている。向かいに座るみゆくんとまっすーは、もうしばらく夢の中だ。




「楽しかったなぁ………」

江「……そうだな」

「…っ!……起きてたのかよ。目つぶってるから寝てると思った」

江「ついさっき起きた」

「そーですかい」

江「なぁ、今日、いい日だったよな」

「そうだね」




アトラクションにもいっぱい乗れたし、お土産も買えたし、何よりステキな思い出が出来た。………そうなったのも、みんながいてくれたからだ。




江「一年前のおれたちには考えもしなかったよな」

「……そうだね」




意図的に人を寄せ付けずに、作為的に人に寄り付かずに、馴れ合わないように意識して行動してきた。ここ何年もそうやって生きてきた。




江「バカみたいにはしゃいで、バカみたいに笑って、バカみたいに傷ついて、バカみたいに悩んで考えて迷って………。そういうの、忘れてたわ」

「………きっと昔は当たり前のようにしてたんだろうね」

江「人に合わせるとか、人の気持ちを考えるとか、おれたちが一番避けてきた事だったのにな」

「合わせられてしまうから、人の裏を読みたくないから、私たちは一緒にいたのにね」

江「不思議だよな……」

「不思議だね……」




独り言の連続。私たちの会話はいつもそんな感じだった。

でもまっすーやみゆくんといるとそれがちゃんとキャッチボールになる。肯定否定、質問疑問、相づちに共感、悩みや相談事………。




江「おれたちの、ただの隙間埋めに使ってた意味の無い言葉にも、ちゃんと意味を持たせてくれるふたりにはホント感謝してるよ」

「会話が楽しくて、もっともっとって思えたのはふたりのおかげ。会話が終わるとき残念だなって思えるようになったのも、ふたりのおかげだ」

江「出会えてよかったな」

「うん、仲良くなれてよかった」




うわべだけの、その場かぎりの関係にしたくないって思ってる自分がいる。

誤魔化したくはないから→←おそろいなんて



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ななき。(プロフ) - 春さん» 春さん!いつもご覧くださりありがとうございます!こちらこそこれからもよろしくお願いします(^^) (2019年11月28日 18時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
- 続編おめでとうございます!めっちゃいいです!!これからも楽しみにしてます!(^-^) (2019年11月28日 17時) (レス) id: 10bd62f869 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななき。 | 作成日時:2019年11月27日 16時

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