出来事17 ページ22
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『あーあ、捕まったかー』
「何、が..」
『君、あのストーカーに捕まったんだよ、覚えてない?』
「ストーカー..。あ、あろま先生は!?無事なの?」
『そんなに慌てないでよ、彼も君も無事さ』
彼はにこりと笑うと僕に近付いた
そして僕の頬をつついた
「んん、何..?」
『んーん、何も?それより、そろそろ戻らなくていいの?』
「僕は戻り方、知らないよ?」
戸惑ったように言うと
彼は意地悪そうくすくすと笑った
『知ってるよ』
そう言うと彼は僕の額を白い指で突いた
__意識が後ろに引っ張られるような感覚に襲われ僕の意識はなくなった
_________
_..い、..おいっ
声が耳を通って脳に伝わってきた
ゆっくりと目を開ける
あ「おいっ!大丈夫か!?」
「あ、ろま...せんせ」
慌てつつも安心したような顔をした彼を見る
すると彼は脱力したように肩から力を抜いた
あ「どうやら、捕まったみたいだな、...チッ、情けねぇ」
「...あろませんせっ..その怪我っ..!」
舌打ちをした彼の顔には殴られたような痕があった
僕の心臓が変に音を立てる
殴られたのであろう、でも何故_
あ「ん?あぁ、捕まったとき、抵抗としてあいつの骨を折ってやった」
いつしかえおえお先生が言っていた「一応、強いから大丈夫」
というこ言葉がよみがえった
...一応?(汗
僕らのような子供がそんなこと出来るとは思わない
出来るとしたら__
「...奇病?」
あ「違う。俺はそんなもん持ってねぇよ」
即答されてしまった。
あ「前に言っただろ、奇病になってなくても妙に強いやつもいるって」
「...まさか」
僕がそういうと彼はにやりと笑った
あ「俺がその一人だ。“鬼のあろま先生”って二つ名があるぐらいだからな。力には自信がある。で、今すぐここをぶち破って逃げたいのは山々だが、そういう訳にもいかない」
「...どうして?」
あ「ばーか、あいつが何を持ってるかわかんないんだから、迂闊に逃げたら危ねぇだろ」
なるほど
やっぱり彼は頭の回転が早い
あ「それに、あいつは俺らを殺す訳じゃない誘拐だしな、大人が助けに来るのを待つのが賢明な判断だな」
頭を縦に振ると
あろま先生は満足そうに笑った
僕も笑い返そうとすると
頭に耳鳴りが響いた
[あろま君、A君、聞こえる?]
「...フジ先生?」
[そうだよ、あの時気付けなくてごめんね。今、自分達がどこにいるかって分かる?]
頭の中に響いたのはフジ先生の声だった_
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TNT - 早くみたくなっていますどうもTNTです! (2018年2月13日 17時) (レス) id: f3ece6b5c0 (このIDを非表示/違反報告)
TNT - 月見兎さん多分無理を言うようなんですがこの小説の中に日常組を入れてくれないでしょうか?無理なら結構です!よろしくお願いします (2018年2月9日 18時) (レス) id: f3ece6b5c0 (このIDを非表示/違反報告)
ふぇみり - 何回読み直してもやっぱり面白いです!!更新頑張ってください!! (2017年2月20日 21時) (レス) id: 23a6d39f5b (このIDを非表示/違反報告)
月見兎 - ふぇみりさん» いつもお待たせしてすいません!これからも頑張っていきますので応援よろしくお願いします! (2017年1月12日 18時) (レス) id: 007dee4fd8 (このIDを非表示/違反報告)
月見兎 - 憂さん» コメント、リクエストありがとうございます!!久しぶりのコメント嬉しいです!リクエスト、了解いたしました!番外編に使わせてもらいます!これからもよろしくお願いします! (2017年1月12日 18時) (レス) id: 007dee4fd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見兎 | 作成日時:2015年7月19日 0時