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#35 ページ35

私も同じようにゾムの胸元にナイフを持っていった。

zm「A、愛してる」

「私もだよ」

zm「俺と結婚してくれへん?」

「大歓迎だよ、もちろん」

zm「ありがとう、それじゃあ」

「うん」

ゾムが微笑んだから、私も微笑んだ
やっと幸せになれるんだ、そう思ったらもっと笑顔になった



zm「一緒にいこう」

「うん!」

ゾムのナイフが私の胸元に刺さるのを感じ、私もナイフを押し込んだ。
ナイフから手を離し、ゾムと見つめあった

痛みなんか気にならなかった。ゾムが笑顔で私を見つめてくれていたから、私も笑えた



最後まで触れられなかった

キスもハグも出来なかったけどゾムと一緒にいられるから幸せになれる。
気が付けばその悲しさも消えていた


霞む視界の中、最後までゾムは私を見つめてくれていた。

バイバイ、大好きなみんな

出会えるならまた来世で。






目が覚めた時、周りには何も無かった。
ただ隣に手を握ってくれるゾムが居るだけ。

それで、幸せだった

zm「A、今幸せ?」


隣にいる、大好きな人にここなら触れることが出来る



「当たり前だよ」


後悔なんてあるわけないよ


「私は幸せだよ」





-----------------------------
トントンside



Aと、ゾムはあの山で遺体となって発見された。

リボンで指が結ばれ、さらにお互いの胸元に刺さったナイフに着いている指紋から、心中であると判定された。

半妖のはずのゾムの体は触れても消えることは無かった。


Aの葬式では、誰もが泣いていた。
俺だって悲しかった。辛かった。
それでも涙が出てこなかったのはきっと、あいつが向こうで幸せになれているって分かってるから。









Aとゾムが亡くなって5年。
俺の周りの奴らは傷は復活してないものの、普通に話せるくらいにはなっていた。


それでも俺はやっぱりこの山に来る。
Aとゾムの美しい愛の物語を忘れないように。




tn「お前等は今幸せなんか?」



答えは聞かなくても分かってる。

きっと____

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かみぶくろ - 初めて小説で号泣しました…emさんの好きな人ってスキマ妖怪の人ですか?!気になるぅ… (2021年4月29日 19時) (レス) id: 0442811e47 (このIDを非表示/違反報告)
- 部屋で一人で見てたんですが、泣きました。×××。で二人幸せになってほしいな。 (2020年5月14日 20時) (レス) id: 62683d4e75 (このIDを非表示/違反報告)
クリーパー - え、好きです。 めっちゃ好きです! 近くに友達居たんですけど、部屋出てった瞬間涙が溢れでてきました。 終わり方AもBも好きです! ×××。も素敵でした! (2020年4月27日 15時) (レス) id: 33077900eb (このIDを非表示/違反報告)
小雪 - secret zoneの君がくれたものが合いそうな作品だな・・・とにかくいい作品でした! (2020年4月23日 10時) (レス) id: 39e636922e (このIDを非表示/違反報告)
彼方。 - 泣いた。は??泣いt(((( 何か物事全部うまくいくわけやないんやなって思いました…大切な人との時間はその人以上に大切にしなあかんわ!!!!!好きです。rbrさんの方も好きですけど、こっちもめっちゃ好きです!!!!!これからも頑張ってくだしあ!!!!!! (2019年9月3日 11時) (レス) id: 16501d6f8c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月雛 | 作成日時:2019年8月18日 2時

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