検索窓
今日:1 hit、昨日:42 hit、合計:103,903 hit

02 ページ36

ーーーー



イベント後、会場を出ようとした時
係の人に引き止められた。


「すみません、落し物があるようなので
確認していただいていいですか?」

「え?落し物ですか・・・?」


(なんだろ、私なにか落としたかな・・・)

案内された部屋のドアをノックすれば
中から「どうぞ」と声が聞こえた。

(あれ・・・・・・今の声・・・)

どこかで聞いたような声・・・
そんなことを思いながらドアを開けたらそこには
椅子に座ってタバコを吸うおついちさんがいた。

「え・・・・・・あ、あの、私落し物を・・・」

なにこれ・・・。
どうしてここにおついちさんがいるの・・・?

「やっぱそうなるよねぇ」

おついちさんが笑いながら
こちらに向かって歩いてきた。

「キミをここに呼ぶために落し物って言って
連れてきてもらったんだよね。
ビックリしたでしょ、ごめんね」

そう言って笑うおついちさん。

私はと言えば何が起こったのかわからなくて
その場に呆然と立ち尽くしていた。

「えっ、ごめん。ほんと嫌だった?」

立ち尽くす私の様子をみたおついちさんが
急に不安そうに顔を覗きこんできた。

「・・・っ!!!」

いきなり近付けられた顔。
こんな近くで見るなんて想像もできなくて
思わず手で顔を覆ってしまった。

「うわー・・・ほんとごめん・・・。
俺、トークショーの時からキミの事気になってて
どうにかして話出来ないかなって思ったんだけど。
怖がらせちゃったね・・・」

そんな・・・!

「あ・・・違うんです、その・・・ビックリして・・・
こうやって話せるのが信じられなくて、
嬉しすぎて」

もう自分で何言ってるのかわかんない。
だって・・・だって!
目の前におついちさんがいる!

「そうなんだ・・・よかった・・・」

私の言葉に安心した表情を浮かべるおついちさん。

(あ・・・)

この人、こんな表情するんだ・・・。

「よかったら、ちょっと話しない?
ここじゃなんだし、場所変えてカフェとかで。」

私・・・もうここで全部の運
使い果たしてもいい・・・!



ーーーー

愛妻弁当とは? 01(兄)→←Luck is with me today 01(乙)



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (45 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
122人がお気に入り
設定タグ:2bro , 兄者弟者 , おついち   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:そすんさー | 作成日時:2018年3月12日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。