【無題】06 (ページ34)

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｢すみません、あの･･･スムージーって
もうなくなっちゃったんですか？｣

少しぎこちなく話すのは緊張なのか
人見知りなのか。そこがまた可愛く思えた。

｢すみません、今切らしてまして･･･｣

｢そうなんですね、｣

｢すみません、いつも買ってくれてるのに｣

｢え･･･｣

あ、しまった･･･気持ち悪かったかな

｢覚えてくれてるんですか･･･？すごい･･･｣

(あれ？)

予想に反して女の子は少し嬉しそうに
はにかんだ笑みを浮かべている。

｢あ、ヨーグルトはありますから｣

｢！｣

あっ！！！今度こそやったか、
やってしまったか！？

｢良かった･･･じゃあヨーグルト買って行きます｣

(･････････)

なんだ、意外に話せるじゃん。

レジでお会計を済ませて袋を渡す。

｢ありがとうございます｣

｢あ、あの･･･｣

｢はい？｣

なんだろ、スプーンかな。
いつもスプーン付けてないのに･･･

｢頑張ってくださいっ｣

｢･･･！ありがとうございます！！｣

俺の返事に女の子は少し頬を赤くして
足早に店を出て行った。

(なんだあれ･･･なにあれ！
めっちゃかわ｢可愛いねぇ｣

｢ぅわっ！｣

｢何驚いてんの。可愛いね、ウブって感じでさ｣

｢おついちさん、見てたの？趣味悪いっすよ～｣

｢いやいや、店内にいたら見えちゃうから｣

なんか恥ずかしいな･･･。

｢弟者くん、あの子押したらいけるよ？｣

｢･･････｣

｢うわっなにそのジト目！そんな目で見ないでよ｣

｢もー俺は押したらいけるとか
そういうんじゃないんだって｣

別に付き合いたいとかじゃ･･･ないことも、

ない。

｢もっと段階ふむべきっすよ｣

｢へぇ、用意周到だね｣

ニンマリと笑うおついちさんを横目に
俺は発注ボードを開いた。

(来週はスムージー切らさないようにしないとな)

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