【お花見】花緑青の春光 01(乙) ページ24
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桜満開の京都。
観光客ひしめく街に俺は恋人のAと旅行に来た。
(前にAと来たのは秋だったな･･･)
あの時着てた着物、可愛かったな。
着付けは前と同じお店にお願いした。
今は、Aの準備が終わるのを待ってるとこ。
俺はといえば今回は春らしく
少し淡い色の着物にしてみた。
羽織と帯、帽子は色を合わせて･･･
よし、コーディネートは完璧だな。
｢おついちさん、お待たせしました｣
奥の部屋から出てきたAに目を奪われる。
だってすごい可愛いんだもの！
｢A、よく似合ってるよ。すっごく可愛い｣
青みがかった鮮やかな緑色の着物。
髪につけた桜の髪飾りが揺れて可愛い。
もうどこをみても可愛い！
｢ふふ、おついちさんもすごく似合ってます。
素敵です｣
口元に手を当てて控えめに笑う姿が
着物とよく合ってる。
店を出れば通りは人だらけ。
｢わ･･･っ｣
人の波に押されてAがよろける。
｢ほら、俺の横にいて？｣
Aの背中に腕を回して引き寄せる。
｢っ･･･ありがとう、ございます｣
気恥しそうに顔を赤くするA。
そんなとこも可愛い。
｢綺麗ですね、桜｣
｢ほんとだね。あ、Aみて、桜吹雪｣
一面の桜景色。
風が吹く度に花びらが待って幻想的だ。
横を見れば桜を見つめるAの横顔。
思わずこっちに見とれそう。
ふと、着物の袖をひかれた。
｢おついちさん｣
｢ん？｣
｢また一緒に桜見に来ましょうね｣
はにかんだ笑みで見つめられて
思わず抱きしめたくなるけど、だめだ。
ここは外。
Aに怒られちゃう。
我慢して頭を撫でる。
｢桜も、紅葉も綺麗だけど、
冬の雪景色も夏の川床もいいよ｣
｢！｣
俺の言葉にAの目が嬉しそうに輝いた。
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【お花見】東風にのせて桜は花笑む 01(弟)→←新しい制服に袖を通して 01(兄)
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作者名：そすんさー | 作成日時：2018年3月12日 0時
