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guimauve 01(弟) ページ18

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「弟者くん、どうしたの?」

「んー」

帰ってきたかと思えばソファに座っている私を
抱き締めそのまま動かなくなった弟者くん。

(お疲れなのかな・・・)

そう思ってしばらく放っといてみたんだけど
そろそろご飯の準備したいし・・・。

「弟者くん、私ご飯の準備し「やだ」

珍しいこともあるんだなぁ。
いつもなら張り切って
ご飯の準備手伝ってくれるのに。

(これは相当参ってる・・・?)

ちょっと心配になってきた私は
離れる様子のない弟者くんの頭を撫でる。

ふとなでる手に添えられる手。
やんわりと握られて弟者くんと視線が合う。

「Aの手ってふわふわだね」

「ふわふわ?言われたことないけど・・・」

「ふわふわだよ、全部」

そう言いながら弟者くんは大きい手を私の頬に添えた。

「ほら、ここも」

ゆっくりと撫でられる頬。
温かい手が心地よくて思わず頬ずり。

と、次の瞬間頬に違和感。

「ちょっと・・・弟者くん・・・」

頬を甘噛みしてくる弟者くんの胸元を押す。

「なんで?だめ?」

「ぅっ・・・」

そんな顔で見ないで!
そんな切なそうな・・・わんちゃんみたいな顔
ずるい!

「ふわふわだから気持ちよくて。ね、A」

「もぅ・・・ずるいよ、それ・・・
わかっててやってるでしょ」

無邪気な笑みを浮かべる弟者くんを
無理やり離すことなんてできるわけもなく。

まるで大型犬にじゃれつかれる飼い主のように
なすがままになる私。



「弟者くん、そろそろ」

「んー・・・」

顔を上げた弟者くん。
そのままゆっくりと顔が近付いて唇が触れる。

(あ・・・)

ふわふわ


何度も触れては離れる唇。
それはマシュマロみたいにふんわりとして
ギモーヴのようにしっとりとして
触れたところから溶けていきそう。



弟者くんの言ってた"ふわふわ"が わかった気がする。




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設定タグ:2bro , 兄者弟者 , おついち   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:そすんさー | 作成日時:2018年3月12日 0時

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