意地悪 ページ3
『…〜！！！』
玄関に入るなり リビングから聞こえてきた大きな叫び声。
頑張って！ とか 行け！ とか聞こえるから、たぶん皆でゲームしてんのかな。ならきっと撮影だな。
撮影の邪魔にならないようてっちゃんの部屋に荷物をおいてベッドに腰掛けた。
─
そこから数分間携帯をいじっても叫び声は止まず、コンビニで飲み物とか買ってこれば良かったかな と思い始めてた頃。
『A』
「っな！！」
『そんな驚く？笑』
「そらびっくりするやろ！りょうくんでかっ！」
り「うん、ここからだとAちっちゃく見える笑」
頭の上から ぬっ と影法師が私を覗き込んで、何事かと見上げれば白い歯を見せて窓枠から身を乗り出すりょうくんがいた。
未だに心臓のバクバクが止まらない私の表情を見ながら背中を丸めてめちゃくちゃ笑ってる。
むっとしてもう一度携帯に視線を戻すと、後ろからほっぺをむにむにと摘まれた。
「なんにー」
り「なんでこっち来ないの？ずっと待ってたのに」
「撮影終わってから入ろうと思ってたら思ったより長引いた感じ」
り「今更今更。向こう行こ？」
「えー？どーしよっかなぁ」
携帯の電源ボタンを押し、ほっぺに添えられた手の甲を軽くつねる。
うわ、肉無っ。なんか千切れそうやしやめとこ。
り「Aがいじめた」
「りょうくんに言われたくないしなっ！」
りょうくんに反抗しようと体を半回転させて見上げると、頬杖をついて余裕そうな笑みを浮かべるりょうくんと目が合って思わずたじろぐ。
数秒間の沈黙の後りょうくんが少しだけ距離を詰め、長い指を私の方へ伸ばしてきた。
やばい、おでこ撃ち抜かれる、
そう思ってぎゅっと目を瞑ったけれど何も痛みはなく、恐る恐る目を開けた私の鼻の先をくすぐって シャッター音を響かせる。
呆然とする私に再び携帯を向け 何度もシャッターを切るりょうくん。
…爽やかなはずの笑顔が黒く見えるぞ。
り「行くよ！ほら立って！笑」
「…もー怖いこの人！」
り「Aがこっち来ないからでしょ」
「やばいとしか言えん」
───
りょう【東海オンエア】 @TO_RYOO
悪い子でーす
《Aの鼻の先を触っている画像》
《Aのカメラ目線》
いいね 2.1万 RT 7842
┃
┃
┃
てつや【東海オンエア】 @TO_TETSUYA
いつからAいたの？どういうこと？
いいね 1743 RT 437
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 215人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
むめ(プロフ) - RiAさん» ありがとうございます(；▽；)夕闇見たことないので研究してきます…！リクエストありがとうございます...！ (2019年8月6日 3時) (
レス) id: 31725d356a (このIDを非表示/違反報告)
RiA(プロフ) - 1週間ぐらいかけて一気読みしましたw もしよろしければ、東海×夕闇×主ちゃんで動画っぽいの見てみたいです…！ (2019年1月28日 12時) (レス) id: 03fac5b4f8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：むめ | 作成日時：2019年1月20日 2時
