あの子のヒミツ。*tk×in* (ページ14)

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6..進展ページ14

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｢あ..やべ、教室に忘れ物した｣

hk｢はぁ〜？｣

｢ごめん！ちょっと待っててくれる？｣

yb｢遅かったらおいてくかっな｣

｢うんっ｣

ぼーっとしすぎてるのかもしれない。机の中にスマホを置き忘れるなんて、今までなかったのに。

自分の情けなさにちょっぴり落ち込み、とぼとぼと階段をあがっていた。(みんな待ってるのにね)

すると上からパタパタと走る音が聞こえてきて。

階段はあぶねーぞ、なんて呑気に思っていた。

＿＿次の瞬間。

｢ぅわっ、、?! ｣

そんな声が聞こえた。バッと顔をあげれば華奢な男子が階段から足を踏み外していた。

｢あぶな....!! ｣

俺はとっさにそいつの体を受け止めていた。幸い、俺の後ろには階段はなく、打ちどころも悪くなかったから怪我はなかった。

｢おいっ、大丈..っ.. ｣

｢っ..ぁ、ぅ..、｣

驚いた。とっさに受け止めたそいつは..

｢いのお..くん…？｣

｢〜っ、ごっ..ごめ…、｣

俺を悩ませている張本人、伊野尾くんだった。

異常な慌てぶり。耳まで真っ赤にして、あわあわと震える。

すると少し落ち着いたのか、ばっと俺から離れ、少し距離を取った。

けれど震えは収まっていなく、顔も赤いままの彼がぼそっと話した。

｢ぁの..も、だぃじょ、ぶ..ごめん..なさぃ、｣

消え入るような声だった。

｢ ..本当に、大丈夫..？まだ、ふるえてる… ｣

落ち着かせようと手を伸ばせば、伊野尾くんは目を見開き、嫌だっ、そう吐き捨てた。

｢ぇ..？｣

｢ぁっ..ぁの、ちがくて…っ、ぉれ.. 、その…っ｣

そのとき、昨日の薮くんの言葉が脳裏をよぎった。

『ヒミツがあんだよ』

｢ヒミツ…？｣

｢っ?! ｣

まるで隠せていない戸惑いの表情。あぁ、そうか。薮くんの言う通り、彼にはヒミツがあったのか。

｢そのこと、俺に教えてくれないかな、？｣

優しく、丁寧に言葉を紡いだ。

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