Flowerwall (ページ42)

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"監督にお聞きします。2015年ワールドカップ、そしてリオオリンピック、メダル獲得への注目選手最後の一名はどなたでしょうか"

「花井A選手です。昨年度は全日本としての活躍は多くありませんが、オランダでは大いにたくましさを見せてくれました。彼女が全日本に戻って来た今、精度の高いプレーと爆発力で、チームを勝利に導いてくれる、そう期待しています」

"オランダへの挑戦もあり、花井選手はそのポテンシャルにも注目が集まると思われますが"

「実績がともなわなかった選手ですが、世界と戦う力をもともと持っていました。男子の石川選手のような逸材、遅咲きのエース候補です」

記者会見で話す監督を別室で見ていた。

...監督、今なんつった。

改めて全日本へと召集され、
今日、火の鳥NIPPONの一員として発表された。

名前を呼ばれ、個人インタビューが始まる。

"今回火の鳥NIPPONとして、メンバーに選ばれましたが、今のお気持ちは"

花「再び日の丸を付けることができ、嬉しい反面引き締まった気持ちです」

"昨シーズンはどのようなシーズンでしたか"

花「初めて代表としての試合も経験させてもらい、オランダにも行かせてもらって、とても目まぐるしい環境の変化でした。おかげさまで、確実に力をつけつつあるので、次に生かしていきたいと思います」

"自分のプレーの特徴はどこでしょうか"

花「一番の武器であるサーブです。いかに精度の高いもので得点できるかが勝負になってくると思います。あとはスパイクも、海外選手のブロックや守備を自分で打ち抜けるように、頑張りたいと思います」

"最後に、今年度の抱負をお願いします"

花「何よりも、ここでバレーができるということを楽しみたいと思います。それが一番結果を果たせることに繋がると思うので」

インタビューを終えると、同時に会見と取材をこなしていた男子選手が前から歩いてくる。
メンバー的に、【NEXT4】としての取材だということを察した。

先頭を歩く山内さんと高橋くんに手を振られ、「やめてくださいよ」と言いながらハイタッチを交わす。

柳「また一緒に日の丸背負ったな」

花「マサさん、またサーブ見てくださいね」

尊敬する師匠と拳を合わせ、

石「久しぶり、逸材さん」

会見を見ていたのか。
イタリアから帰国した日本史上最高の逸材が笑った。

古「Aさーん、行きますよー！」

私と同じ赤いユニフォームを着たメンバーが待つ。
再びシーズンが始まった。

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