【不機嫌なモノノケ庵】もう一人の奉公人は四神使い

芦屋が帰った後･･･ ページ28

「ねぇイツキ、さっきミツチグラ様と何の話をしてたの？」




安「芦屋についてだ。ミツチグラ様に芦屋は危険だと言われた」




芦屋くんが？




危険なとことかあったっけ？




「芦屋くんって何か危険なことってしたっけ？」




安「いや、そうじゃない。あいつは妖怪に対してあまりに思入れがすぎる」




「でも、それが芦屋くんのいいとこなんじゃないかな」




安「そうか？」




「うん。確かに芦屋くんは危なっかしいし心配するとこはいっぱいあるけど、私たちには気付けない芦屋くんにしかできないこととかあるんじゃないかな？」




安「芦屋にしかできないこと･･･」




「まぁ、優しすぎるところはちょっと心配だけど(笑)」




安「俺はお前が心配だけどな」




「私？」




安「お前も優しすぎるんだよ。だからいつか自分の心配せずに突っ込んでいきそうで怖い」




「そうかな？大丈夫だよ、イツキに心配させないようにするから」




ｷﾞｭｯ




「イツキ？」




安「お前はいなくならないよな」




！！！




不安にさせちゃったかな




「安心して、イツキ。私はあなたの前からいなくならない。何年一緒にいると思ってんの？10年だよ？良ければこれからずっと隣にいさせてくれる？」




ん？




これってさりげなく告白になってない？




うわあああ




告白しちゃったよ！




恋したくないとか言ってたくせに何告白までしちゃってんの私！？




イツキが困っちゃうじゃん！！




どうしよ、どう誤魔化そ(安「なぁ、A」




「はい！なんでしょう！！」




安「(ﾌｯ なんだよそれ(笑)それは告白と受け取っていいのか？」




うわーどうしよー




ここで否定したらそれはそれで失礼だよね




当たって砕けろだよね！




「そういうことになるんでしょうかね･･･？」




あぁ、もうダメだ




これから気まずくなっちゃう･･･




安「こういうのは男から言うもんだと思ってたんだけどな。A、俺も好きだ。
これからもずっと俺のそばにいてください」




呆然とした




「え、え、え、えぇぇぇぇ！！！？」




安「な、なんだよ」




「だ、だってフラれると思ってたから･･･」




安「俺はずっと前から好きだけど？」




「へっ？」




安「ははっ、顔真っ赤」




「う、うるさい！ほら、早く帰るよ！」

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