【不機嫌なモノノケ庵】もう一人の奉公人は四神使い

四ノ怪ー参面ー(陸)/五ノ怪ー禅子ー(壱) ページ21

ミ「おぉ、何と勇ましい」




芦「行ってきます！」




ｶﾞﾗｯ




ﾊﾟｧﾝｯ




ミ「頼もしいお方ですね(ｷﾗｷﾗ」




安「･･･そうですか？」




ミ「しかしながら、本当に一人で行かせてしまって大丈夫だったのですか？」




ミ「芦屋様はここで働き始めてからまだ日が浅いのでしょう？」




安「まぁ、何事も経験ですよ」




安「あなたには付き合わせてしまい申し訳ない」




ミ「私は大丈夫ですよ。料金も割引いて頂けてむしろ有難いお話でしたし」




ミ「ただ･･･私よりお二方の方が不安だと顔に出ておられますので」




「やっぱりイツキも心配なんじゃない」




安「まぁ･･･これ以上簡単であいつに向いた仕事は近々ないですし、流石にこれは一人でも大丈夫･･･」




安「(流石に･･･？)」




芦「(大丈夫！)」




なにも問題起こさなきゃいいけど･･･




やっぱり心配だなー




−Ashiya side−




ｶﾞﾗｯ




芦「お面と一緒に木魚くらい持ってきてやりますから！」




芦「行ってきまぁす！」




芦「『5歳児でも一人でお使いくらいできんだろ？』って何だよ！！」




芦「人のこと5歳児扱いしやがって！！」




芦「安倍さんや神山さんがいなくても大丈夫だし！もう妖怪にも慣れたし！お面を取ってくるぐらいできるし！」




？「おい」




芦「でも、もしこれ失敗なんかしたら後で何と言われるか･･･」




？「おい」




？「おい！！」




芦「はいっ！」




？「そこで何をしている」




芦「で、出たな妖怪！」




？「誰が妖怪だ」




芦「何だ･･･人間か」




子供？小学生かな？




？「当たり前だろ」




？「このコソ泥が」




コソ泥･･･




コソ泥･･････




芦「コソ泥って･･･オレ！？」




？「今しがた大声で『木魚ぐらい盗って(・・・)きてやる』って言ってただろ」




今の聞かれてたのか･･･！！




芦「ち、違う！木魚は誤解！！オレはこの寺で落とした“お面”を探しに来ただけだから！」




？「お面？」




芦「そう！笑った顔のお面！寺のどこかで見なかった？」




やけに肝の据わった態度の小学生だなぁ




？「毎日ここを掃除しているが、そんなものは見てないぞ。お面なんて落ちていたらすぐに気づくはずだが･･･」




？「いつ落とした？」




芦「え？えーっと･･･」




しまった･･･！聞きそびれてしまった･･･

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