【不機嫌なモノノケ庵】もう一人の奉公人は四神使い

一ノ怪−厄始−(弐) ページ3

−Ashiya side−


こいつに憑(つ)かれてからどんどん体調が悪くなるし




その逆にコイツはどんどん大きくなっていく！！






コイツ、オレを祟り殺す気なんだ！！




ん？



ポスターの下に何か貼ってある



ﾋﾟﾗ




芦「妖怪祓(ようかいばら)い？」




芦「何だこの怪しい広告」




文化祭のチラシの貼り残し？




芦「いやいやいや。誰かがふざけて貼ったんだろ」



ﾋﾟ




オレの判断力今 ゼロだ




ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ




どうせ「何本気にしてんの」とか笑われるのがオチなんだろうけど




でも




このモジャモジャから開放される可能性が0.1％でもあるなら




全力で縋(すが)ってやる！！




？「〈はい、どちら様〉」




うわっ出た！




芦「〈あ、アベノさんですか？〉」




安「〈そうだけど？〉」




芦「〈あの、実は保健室に貼ってあった求人広告を見たんですけど･･････〉」




安「〈あ、キミあの紙が見えたんだ(・・・・・)
ほんとに応募がくるとは〉」




芦「〈それであの･･･〉」




安「〈じゃあ今すぐ面接に来い〉」




芦「〈え！？〉」




安「〈履歴書とか要らないから手ブラでいい〉」




普通に面接に呼ばれた！！




芦「〈わっ、分かりました〉」




からかわれてるのかもしれないけど･･･




とにかく会ってみよう！！




安「〈キミ、今どこにいるんだ？〉」




芦「〈保健室です〉」




安「〈それなら保健室の扉を開けて〉」




芦「〈保健室からどこへ向かえばいいんですか？〉」




安「〈開ければ分かる〉」




芦「〈え？〉」


ｶﾞﾗｯ




扉の前の廊下にでも立っているのか？




安「そこ座って」




ﾋﾟｼｬｯ




ｶﾞﾗｯ




「ち、ちょっと待って！ここで合ってるから！」




は？




「ほら、入って」




芦「はぁ、はい･･････」




ｽｯ




ｼｭｳｩ




芦「うわっ！小さくなった！」




安「早く入れ！何だそのモジャモジャ！」




「あ、上履きは脱いでね」




芦「はい」




保健室の隣室って茶室だっけ？




安「どうぞ」

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