【不機嫌なモノノケ庵】もう一人の奉公人は四神使い

四ノ怪−参面−(肆) ページ19

−Kamiyama side−




ﾊﾞﾝｯ



え、閉められた･･･




私なんかした？




ｶﾞﾗｯ




あ、来た




芦「何を考えて･･･！こんなシレッと物怪庵と教室を繋いでいいんですかっ。扉を開けたのがもしオレじゃなかったらどう誤魔化すつもりだったんですか！！繋ぐなら何か前フリとかないんですかぁぁぁ」




安「うるせぇよ、静かにしろ」




「芦屋くんおはよう」




芦「おはようございます」




芦「学校にも来ないから具合悪いのかと思ったんですよ 電話も繋がらないし、神山さんの電話番号知らないし、あとコレ！昨日預かった昼代の千円 返します！」




安「本っっ当うるせぇ！客人に失礼だろうが！」




「イツキも人のこと言えないから。ほらふたりとも、静かにして」




「申し訳ございません、ミツチグラ様」




ミ「いえいえ」




安「こちらは本日ご依頼に来られたミツチグラ様だ」




ミ/芦「人間？/妖怪？」




安/貴「人間です/妖怪だよ」




芦「物怪庵に来るお客さんって妖怪なんですか！！てっきりオレみたいに憑かれた人間が祓ってもらう店かと」




リンリン




物「いらっしゃいハナエ」




芦「ちはっ」




安「だからうるせぇって！質問は後にしろ！」




安「黙ってこれ読め！」




ﾊﾞｯ




芦「ええー」




ｽﾞｽﾞｯ




ﾌﾟﾊｯ




ﾁﾗｯ




芦「ネロ･･･！！」




安「おい、まだ2〜3ページしか読んでねぇだろ」




芦「ラストシーンを思ったら･･･うわ･･･ダメだ」




芦屋くんって結構涙もろいんだ




安「面倒な涙腺備えてんな」




安「まぁ、ご覧の通りです。今回はこいつが適役だと」




ミ「確かに」




芦「一体何なんですかこの状況！」




ミ「私からご説明させて頂きましょう」




ｺﾞｿｺﾞｿ




ｽｯ




芦「それは･･･お面ですか？」




ミ「はい、でもただのお面ではありません。これは私の【感情】なのです」




ミ「私は見ての通り無表情であり、自身で感情表現ができません」




ミ「しかし、この【泣面】被ると･･･この通り、グスッ感情表現がっっできるんですっっ」




芦「おお！泣いた！左手に持ってるお面の方は？」




ミ「こっちは【怒面】です。気持ちが荒々しく･･･って何見てんだガキがぁぁぁ！」




芦「外して！それ外して！！」




ミ「と、まぁ、こんな代物でして」




ミ「私にとっては大切な【顔】なのです」




芦「もっ、もう一回！」

四ノ怪−参面−(伍)→←四ノ怪−参面−(参)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す