【不機嫌なモノノケ庵】もう一人の奉公人は四神使い

二ノ怪ー蟻犠ー(伍)/三ノ怪ー根憑(壱) ページ13

ｷﾞｷﾞｷﾞ




安「A！上！」




上？




え、うそ




「きゃああああああ！！」




安「こっち来い！」




ｸﾞｨｯ




安「･･･い、お･･････おい、おいA！」




「んっ、イ･･･ツキ？」




安「起きたか」




あれ、確かあの小さい妖怪たちに襲われて･･･




そっからどうしたっけ？




ってかここどこ？




ギ「お前たち妖怪(ワシら)が見えるんか？ワシの声が聞こえとるんか？」




「あなたはこの妖怪の親玉ですか？」




ギ「ギギギ･･･如何にも珍しい人間を連れてきおったなァ」




ギ「お前たち 妖怪が見えるなら、ある妖怪のウワサを知らんか？」




ギ「現世にいる妖怪を隠世へ祓うという店、物怪庵の主をしとる妖怪を」




安/貴「･･････」




イツキ･･･




安「物怪庵の主に頼みたいことでがあるのか？」




ギ「ギギギ・・・お前のような人間に話しても仕方のないことじゃ・・・」




安「物怪庵 主 安倍晴齋 隠世の扉をお頼み申す」




ﾌﾞﾜｯ




安「今は俺が主だ。あんたの頼み事聞かせろ」




ギ「これは驚いた･･･まさか人間が主とは」




ギ「人間に頼るのは少々不安だがそなたが主とあらばワシらを隠(かくり)へ祓って頂けないか？」




安「分かった。だがあんたは･･･」




ギ「ギギギ、ああ先にチビ達を祓ってくれ」




そんな･･･




ギ「ワシは最後でいい」




私たちは妖怪を祓うため、一匹残らず探す




安「おい、ここにも１匹いたぞ」




芦「まだいた！？」




芦「ギギギの親分、他に残っていませんか？」




ギ「妙な名前で呼ぶな！あと一匹いるはずなんじゃが･･･」




「えっと･･･ここに」




安「こっち連れてこい」




「それが離れないんだよね」




安「あ"？」




ギ「ギギギ、そのチビは小娘に懐いたようじゃの」




苦笑いする親分さん




えーっと




どうしよ･･･




安「おい、離れろ」ｸﾞｨｯ




ギギッ




安「くっそ！おい、離れろ！」




全力で引っ張りなんとか妖怪を剥がすことができた




芦「これでラストですよね」




安「湧いて出てくるな」




ギ「ギギギ、もうチビ達の気配はない 皆、隠世へ行ったようじゃ」




芦「それじゃあ、あとはギギギの親分だけですね！」

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