【QK】弐・プロデューサーと君と時々赤ちゃん【fkr】 (ページ39)

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無理しちゃダメだよ。ページ39

妊娠１０ヵ月目。
そろそろ出産予定日が近づいてきた。
Aを一人で家に置いていくのも心配なので体調が良い時は一緒にオフィスに出社している。

俺がリモートで仕事をすれば良いんだろうけど、自分がやらなくてはいけない仕事もあるのでそうもいかず。

「A、今日はテレビ局に行っての仕事があるからオフィスの皆と一緒にいなよ？いつ出産ってなってもおかしくないんだから…」

「まだ出産予定日には日にちあるし心配しないで。私はオフィスで記事のチェックでもしてるから」

「無理しちゃダメだよ、A」

Aと結婚してから俺は自家用車を購入した。
赤ちゃんも産まれるし、Aに移動の負担をかけたくないから。
今の車はコンパクトと言いながら広いし、運転しやすいからね。

早めにチャイルドシートも購入して後部座席に設置してある。
いつ産まれても良いようにベビーベッドも用意してある。

オフィスに着くとAを皆に預けて俺は伊沢と一緒にテレビ局に向かうことにした。

「福良さん、そろそろ赤ちゃん産まれるんじゃない？Aのそばに居たいでしょ、正直」

「まぁね。でも仕事だし、Aもちゃんと仕事しなさいって言いそうだしね」

「あー、A言いそー」

こうして伊沢とテレビ収録をすることに。
数時間後、収録を終えてスマホに届いていたメッセージを確認する。

［河村・拓哉：Aさん、陣痛きた。病院いてくる。］

陣痛…？
まだ予定日じゃないのに…。
河村も慌てているみたいだ。

「伊沢、悪いっ！病院に行ってくる！！」

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