SOAR

ちゃんと ページ9

世界side





『世界さん！世界さん！』


「おー、どうしたー？」


『もうすぐ大樹くんが楽屋入りするって！』


「大物芸能人だな！」





バタバタと楽屋に入ってきて
わざわざ大樹の楽屋入りを報告してくるA。


楽屋の前で待ち伏せするその顔はもはや悪戯小僧。





しばらくすると、バケハにマスクな大樹登場。


悪い顔からキラキラ笑顔に早変わりで駆け寄るのを
ムービー撮りながら後をついてく。


本人あんま得意じゃないって言うけど
演技の仕事ももっとしたらいいのにな。





『あの！すいません！』


「お、A！世界さん！おはようございます！」


「おはよー」


『もしかして…
FANTASTICSの佐藤大樹さんですか！？』


「え？」


『やばい！本物！』


「待って待って！今日はなんなんですか！？」





隣でムービー撮ってる俺にテンパりながら聞くけど





「うわー！かっこいいー！」


『ね！やばい！どうしよう！』


「…ほんとやばい笑」


『写真もいいですか！？』





ちょっと裏声で乗ってみたけどしんど…笑


Aはめちゃくちゃ楽しんでて
インカメで勝手にツーショ撮るし、握手までして





『応援してます！ありがとうございました！」





嵐のように去る。





「マジでなんなの…笑」


「うん、俺もよく分かんない」


「いやいや！
いつも一緒にふざけてるじゃないですか！」


「よし、ストレッチでもすっかなー」


「逃げた！！笑」





こんなAだけど、
Aがいるだけでなんだかその場が明るくなって
みんな楽しそうなんだよなぁ。


俺も楽しいし。


それの何がすごいって本人は無意識なのよ。

尊敬してますよ→←マイペース

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す