悪魔です。 ページ39
｢……降りたくないです。｣
｢だめだ。さっさと降りろ。俺はまだ仕事が残ってるんだ。｣
あの後病院に送ってもらった私は、降谷さんが恐ろしすぎて、松田さんの車から出られないでいた。
｢だ、だって見てくださいよあの顔……めちゃくちゃ怒ってますよ？｣
｢あぁ、そうだな。もっと怒らせたくないならさっさと降りるんだ｣
そう、降谷さんは病院の入口で仁王立ちをしているのだ。
幸いまだ私達には気づいていないようだけど…
纏っているオーラが尋常じゃなく恐ろしい。
松田さんの言う通り早く行くのが得策かな……
そう思って私はようやく車のドアに手をかけた。
｢……それじゃあ地獄へいってきます…送ってくれてありがとうございました。｣
｢おう。頑張れよ。あ、それとお前は頑丈だから大丈夫だとは思うけど治療が終わったら念のため連絡しろよ。｣
｢はい。｣
｢あと……｣
私が車をで終わってドアを閉めようとすると松田さんが私の方に身を乗り出してきた。
そのおかげで、私と松田さんの顔が近くなる。
｢なっ、なんですか？｣
｢……悪かったな。俺が現場に駆けつければこんな事にはならなかったかもしれないのにな｣
ガラスの破片で傷付いた私の頬に手を当ててそう言った松田さんは、珍しく申し訳なさそうな顔をしていた。
でも、私としては、松田さんにこんな顔をさせているのは自分だと思うと少し嬉しい。
｢……ふふっ、じゃあ今度はすぐに駆けつけてきて下さいね松田さん。｣
｢あぁ。約束だ。……ほら、じゃあそろそろ行けよ。降谷もさすがに俺らに気付いたみたいだしな。｣
｢えっ!!!?｣
｢これ以上お前がここにいたら俺まで文句言われる。それじゃ、後で連絡しろよ｣
｢えっ、ちょっ、待っ…ーーバタンっ!!!
そう言い残して松田さんは、私が閉めようとしていたドアを内側から閉め、車を走らせ去っていった。
｢………逃げたな松田さん…｣
逃げていった松田さんの車が見えない所まで行ったことを確認した私は病院へ入るため後ろを振り返った……が、
｢お前は無茶をするなと何度言ったら分かるんだ？｣
｢あはは……もう何度言っても無駄かも知れません降谷さん。｣
そこにはすでに悪魔の降谷さんがいました。
さっきまで入口にいたじゃん。ここから100mはあるよね？
瞬間移動でもできるんですかね？
……とりあえず今から地獄の時間です。
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青龍 葵(プロフ) - 脱字があります！「すぐ帰ります」で「…ちょっと○○そんに会って欲しい奴がいるんだ」の『○○そんに』とは何でしょうか？ (2018年7月26日 17時) (
レス) id: 970e92a440 (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - 零さん» 返事おくれました！嬉しいコメントありがとうございます！頑張ります！ (2017年5月7日 23時) (レス) id: fb8724423b (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - いつも楽しみに読んでます！！続編も頑張って下さい！ (2017年4月30日 21時) (レス) id: f4f2fc359b (このIDを非表示/違反報告)
祐(プロフ) - 唯さん» ありがとうございます！ (2017年4月30日 19時) (レス) id: a2b81a1195 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - とっても面白いです!!更新頑張って下さい (2017年4月25日 3時) (レス) id: 0cdca89a6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祐
| 作成日時：2017年3月30日 23時
