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第29話 ページ30

 
 
 
 
A「楽、天、龍」

名前を呼ぶと少し肩がビクッとなった

A「別に怒らないよ・・・

ごめん、話したくないのは私のワガママなんだ・・・

私は弱いから、話をしてると現実から逃げたくなるの

だから話したくない、これが理由」


話すのも、知られるのも、どっちも怖い・・・

だから千と百にも話してないんだもん・・・


天「・・・千さんと一緒に聞くのはダメなの?Aさんはいつも無茶するから重荷を少しでも下ろせるなら聞かせて」

楽「俺もAの事もっと知りてぇ、Aが苦しんでるなら少しでも側で助けたいんだ!!」

龍「俺も聞きたい、それに、Aちゃん独りで辛い思いを我慢するのはダメだよ、Aちゃんは誰かに甘えて良いんだよ?」

っ!、あぁ、ここにも正直に想いを伝えるのがいた・・・

でも

誠也「まだだ、俺はまだ認めない、この話を背負うだけの覚悟が足りない、帰ろう」

そう私の背を優しく押して前に歩いたけど


パシッ

A「っ!?」

ギュッ

え・・・?・・・この匂い、この逞しい筋肉は間違いなく・・・

A「・・・龍・・・?」

龍「・・・俺、誠也さんに認めてもらえるくらい頑張るから、だからもし、話せるようになったら・・・待ってるから」

A「龍・・・」

ギュー

龍「それに・・・突然消えたりしないで・・・」

突然消えたり・・・?

あぁ・・・

両手を龍の頬に添えて

A「私の目を見て龍・・・今、私はここにいる

・・・引退発表したから不安になった?」

コク・・・

楽「そんなの俺だって同じだ、これから何本Aと共演出来るかだってわからねぇのにっ・・・」

天「僕ももう一緒にステージに上がれないと思うと凄く寂しい・・・」

千「僕も同じだよ、Aは僕たちの最高のライバルだ、それが居なくなってしまうなんて、寂しい以外言葉が出てこないよ」

百「俺だってAちゃんと一緒に収録もステージ立つ回数も減ると思うと寂しいよ〜!」

A「みんな・・・寂しいからこそ、この1年を大事にしようよ、みんなでいっぱい共演して、プライベートでも出掛けたりしよ、ね」

そう言うとみんな涙目ながらに頷いてくれた

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作品ジャンル:アニメ
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作者名:さっちゃん | 作成日時:2016年12月3日 1時

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