メンバーにたった一人の女の子 〜短編集〜 ３ 〈フィッシャーズ〉

インフル！？ 2 ページ12

蓮が幼稚園に行って3日ほど経ったある日の夜…

『ゲホッ…ゲホッ……』

マサイ
「大丈夫か？風邪ひいた？」

『前から続いてるんだよね……なんだろう……ゲホッ…』

苦しそうに咳き込むA

マサイ
「水飲むか？」

『貰っていい？』

コップにお茶を注いで、渡した

『ありがと……ゲホッゲホッ……』

手に持ったのはいいけど、咳がひどくて飲めない様子…

蓮
「ママ、大丈夫？」

『う、うん……大、丈夫………』

編集作業を始めようとした時だった

『んっ………ゲホッ……はぁっ……』

Aの様子がおかしい

マサイ
「A？」

息が……！？

マサイ
「大丈夫か！？」

『……痛い………』

マサイ
「痛い？」

蓮
「ママ！大丈夫！？」

『だ、いじょ……ぶ…………』

救急車をよんだ

5分後には家の前に来て、Aが運ばれていった

シルク
「えっ？A！？」

マサイ
「わりぃ、シルク！編集頼む！」

救急車に乗り込むと、酸素マスクをつけた状態のAが横になってた

呼吸が荒れてる…

蓮
「ママ…」

声を出さず、頷きで答えた

病院に着き、中へと運ばれて行くA

俺と蓮は、近くにあった椅子に座った

暫くして、医者が出てきた

「奥様は肺炎を起こされました。インフルエンザの菌が肺に入ってしまったのでしょう…元から気管支が弱いためかなり苦しまれたようですが、今は安定してますので、大丈夫です」

病室へ行くと、マスクをつけた状態でベッドに寝ているA

蓮
「ママー！」

『蓮……し、んぱいかけて………ごめ、んね………』

マサイ
「肺炎だって……」

『うん………』

マサイ
「今日の分の編集はシルクに任せた」

『ごめんね………』

マサイ
「謝んなよ…キツイのはAだし…前から咳き込んでたのに気づけなかったから……」

『大丈夫……私の体調管理が……なってなかった…から………マサイも気をつけてね？…蓮も』

メンバーも見舞いに来てくれて、Aが退院したのは、5日後だった

『ふっかーつ！』

シルク
「まじで大丈夫だったのか？」

ンダホ
「肺炎って…かなりキツイんでしょ？」

『大丈夫よー。さ、撮ろ！』



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