猫、追い出す ページ29
鶴丸が主を抱えて声のした方へ行くと、煙が上がっている。
「何ってこれらが邪魔だから。審神者は人なのよ?こんなもの必要無いじゃない」
加州清光
「お前っ…!」
乱や加州が丹精込めて作った主への首飾り。それらを見習いが全て燃やしているのだ。
涙目になる乱、加州も拳を握りしめ今にも殴りそうな勢いを懸命に抑える。
「それに何ここ。特殊すぎて全く訳が分からないし」
ふふん、と何か思いついたようだ。と、
「こっちに来なさい、加州清光、乱藤四郎」
加州/乱
「「!?」」
所謂、言霊だ。
すぐさま異変を感じた鶴丸は物陰に隠れる。これはまずい…と
鶴丸国永
「主。絶対にあの見習いの前に出るなよ?何されるか分かったもんじゃねぇ…」
__んにゃあぁ
鶴丸国永
「しー!こういう時くらい聞いてくれよ…」
鶴丸は主(黒猫)を大倶利伽羅の元へ連れて行く。自分よりは慣れているから任せよう。
大倶利伽羅は部屋に居た。あの見習いの霊力を感じるが、捻れたような霊力で良い心地が全くしない。
それからこの本丸は見習いのやりたいようにやられてしまっている。何かあるとすぐに言霊を使い、絶対服従は当たり前。邪魔なものがあればすぐに捨てる、消す。
できるだけ主(黒猫)は合わせないようにしてはいる。が、そんなある日。主(黒猫)を見つけた見習い。日向ぼっこしている主に向かって言葉を放つ。その態度は、自分がここの審神者だと言い張るように。
「あんた、邪魔だから消えて」
だが逃げる素振りを見せない黒猫。
次の瞬間、走り出したと思えばその先は見習いの顔面。シャアァァッ!と声を出し、3,4本もの赤い線を作った。激昂した見習いは蹴る殴ると、主(黒猫)を痛めつける。
へし切長谷部
「主っ!!」
三日月宗近
「お主はわかっておらぬようだな」
「わかってないのはあんたたちの方よ。猫が主なんて馬鹿みたい」
三日月宗近
「お主の心は既に真っ黒のようだな。ここの刀剣はお主のような者が主と名乗るという考えなど不愉快だ。俺達の主は既にいる。はっきりと言おう、出て行くのはお主の方だとな」
「っ!!生意気なっ!あんたらは道具なんだから言うことだけ聞いてればいいのよ!!っ…!?」
何か言おうとした見習いだが、途端に声が出なくなる。何かに怯えているような感じだ。
三日月の横を歩く主(黒猫)から滲み出るおびただしい霊力と殺気に怯み、足すら動かせないようだ。
三日月宗近
「お主は俺たちを甘く見すぎていたようだな」
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ミライ(プロフ) - まーちゃんさん» コメントありがとうございます。構想は練っているのでいつかは文字にして書きたいと思います。 (4月24日 0時) (レス) id: 17218a0b9e (このIDを非表示/違反報告)
まーちゃん(プロフ) - とても面白かったです。 できたら学校でいじめられてる子がブラック本丸の審神者になる﹆そう言う夢小説が読みたいです 出来たらで大丈夫です。これからも頑張ってください (4月24日 0時) (レス) id: 6350c1876f (このIDを非表示/違反報告)
ミライ(プロフ) - ローズクロスさん» ありがとうございます! (4月22日 21時) (レス) id: 17218a0b9e (このIDを非表示/違反報告)
ローズクロス(プロフ) - 完結おめでとうございます!読み始めてから毎日、更新を楽しみにしてました☺ (4月22日 21時) (レス) id: 928643df23 (このIDを非表示/違反報告)
ミライ(プロフ) - 赤瑪瑙さん» ありがとうございます! (4月22日 21時) (レス) id: 17218a0b9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミライ | 作成日時:2024年1月26日 0時