遊郭の女性と風柱【鬼滅の刃】【不死川実弥】

不死川(訂) ページ42

ゆったりとした動き

その動きに合わせて、着物の裾が畳を擦り、隙間から華奢な足が時より見える

簪がシャラシャラと雰囲気に合わせ、光を折り曲げたり、シャラリと当たる音が響く

指先から足先まで綺麗で美しい…

出会った舞とはまた違った舞だ

扇を取り出し、ゆっくりと手に持つ

暖かい…見ててとても心が温まるような…

そんな舞だ

見る者を引き込む、魅了する舞…

さすが…元花魁…



煉獄
「よもや…見事な舞だ」

宇髄
「嫁に欲しい…」

時透
「凄い…」



俺が助けた時に怪我していた足も

無くなってしまった腕も

何事も無かったかのように…

今のAは…花魁…舞姫だ



……



『ありがとうございました』



声を発した途端、俺のAに戻った



不死川
「凄かったァ。すんげぇ、綺麗だった…」

『ふふっ、よかったです。皆様への感謝の気持ちを込めて、舞を披露させて頂きました』



相当練習したんだろう…

ちらっと、手のひらに何度も擦れたような傷が見えた

努力の末、舞えるようになった



甘露寺
「不死川さん！お顔が真っ赤ね！可愛い！」

不死川
「なっ！」



柱に、からかいの言葉を言われる

そんな俺たちを見てクスクスと笑うA



不死川
「A」

『はい。……っ！？さ、実弥様？』

不死川
「実弥だァ」

『さ、実弥…どうされたのですか？いきなり口付けとは…』

不死川
「テメェらァ、俺の嫁に手ェ出したら…」

宇髄
「ちょっと待った。そもそも出会うきっかけを作ったの、俺だからな？」

不死川
「それは置いといて」

宇髄
「おいぃ！」



不死川
「A。これからも俺を支えて、癒してくれよ？」

『当たり前です。貴方の嫁ですから。この不死川A…最後の最後まで、おそばに居ます』

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