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伝えるって決めたから ページ33

隣の部屋なのに緊張する…

ふぅ……

コンコン



『はーい。起きてまーす』

マサイ
「A、入るよ」



ゆっくりとドアを開けて

中に入り

椅子に座る

ヤバい…

心臓の鼓動が耳まで聞こえる…

Aにも聞こえてるのかな…



『ねぇ』

マサイ
「ん、ん?」

『好きな人がいるって…こんなにも温かいんだね』

マサイ
「ん……あ、あのさ…A」

『ん?』

マサイ
「伝えたいことあってさ…」

『うん』

マサイ
「手…握ってもいい…?」

『いいよ』



ガラスを扱うように優しく握る

白く華奢な手…



俺は伝えるって決めたんだ…!



マサイ
「俺…」

『うん』

マサイ
「Aの事が好きなんだ…」

『えっ…』



やっぱり、混乱するよな…

申し訳なさを感じつつ言葉を続ける

ちゃんとした想いを伝えたいから…

ごめん…A…



マサイ
「ずっと隠してた…好きって伝えたかった…」

『……』

マサイ
「そんな混乱することないよ…ただ想いを伝えたかっただけだから……」

『マサイ…』

マサイ
「Aが好きなのはモトキなのはわかってる…引き離そうなんて考えてないよ…俺は2人の幸せを願ってるから……それだけ。じゃあ…」



手を離して椅子から立ち上がる

こんなにも心が痛くなるなんて…



『ま、待って!』



ガタンガタン!

!?

振り返るとベッドから落ちてるA

俺の方に歩いてくる

しゃがみこんで、目線を合わせる



『マサイ…迷ってたんだよね…』

マサイ
「っ……うん…」

『ごめん……』

マサイ
「うん…わかってる……わかってるよ…」



涙が後から後から流れてきて頬を伝う



『でも、ありがとう…伝えてくれて…私の事好きになってくれて……』



そっと、涙を親指で拭ってくれる



マサイ
「抱きしめても…いい……?」

『うん。いいよ』



包み込むように抱きしめた…

想いを伝えてからのハグ…

きっとこれが…

最初で最後かもしれない…

どこか安心した俺がいるんだ

伝えることが出来て…安心してる俺が…



マサイ
「モトキと…魁と幸せにな」

『うん』

マサイ
「じゃあな」

『気をつけてね』



ガタン…

ゆっくりとドアを閉めた



シルク
「マサイ…」

マサイ
「シルク……俺…言えたよ…?想いを…ちゃんと…」



前の俺よりも強くなれた気がした

想いだけでも→←行ったところは



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ミライ(プロフ) - レモンさん» ありがとうございます!嬉しいです! (2020年3月29日 0時) (レス) id: ea2ac79fdf (このIDを非表示/違反報告)
レモン - とても面白かったです!最高の作品をありがとうございました! (2020年3月29日 0時) (レス) id: bbd6f120f3 (このIDを非表示/違反報告)
ミライ(プロフ) - 龍火さん» 有難うございます!そう言って頂けて嬉しいです!(神ではないですw) (2019年11月26日 23時) (レス) id: ea2ac79fdf (このIDを非表示/違反報告)
龍火 - 完結おめでとうございます!最高でした!他の小説たくさん見てます。やはりミライさんは神です!いつも応援しています!お疲れ様でした! (2019年11月26日 23時) (レス) id: c49755fab2 (このIDを非表示/違反報告)
ミライ(プロフ) - ゆっずーさん» ありがとうございます! (2019年11月17日 11時) (レス) id: ea2ac79fdf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミライ | 作成日時:2019年8月17日 10時

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