カエデの時間 ページ22
ドゴォォン！
教室にいた私達は、何かの地響きの音に驚いた
慌てて校庭に出ると…カエデちゃん…？
首の辺りから触手を出して、殺せんせーを睨んでいた
殺せんせー
「茅野さん…君は一体？」
カエデ
「ごめんね。茅野カエデは本名じゃないの……雪村あぐりの妹……」
殺せんせー
「っ！？」
カエデ
「そう言ったらわかるでしょ…？人殺し」
カエデちゃんって…偽名だったの…？
今までに見たことないような険しい表情
カエデ
「…必ず殺れる、今の私なら」
そう言って、去っていった
私たちはどよめきを隠せない…
雪村あぐり……元E組の担任……
よく、学校に行かなかった時に…家まで来てもらってたな…
でも、なんで殺せんせーが…人殺しなんて…
三村
「前にどこかで茅野を見たことがあると思ってたんだ…磨瀬榛名って覚えているか？」
『その子って…あの、天才子役の磨瀬榛名だよね…？』
よく見ると、カエデちゃんに似てるような…
三村
「あぁ。休業して結構経つし…髪型も雰囲気も全然違うから気が付かなかった……」
どれが本当のカエデちゃんなの…？
……
校舎裏のススキ野原…
カエデ
「…殺せんせー、先生の名付け親は私だよ？ママが滅っ！してあげる」
『カエデちゃん…ぜんぶ嘘だったの…？演技だったの？』
カエデ
「演技だよ？これでも役者でさ〜………でも耐えてひ弱な女子を演じた。殺る前から正体バレたらお姉ちゃんの仇が打てないからね」
みんなが口々に殺せんせーの話を聞こうと言っている
カエデ
「うるさい。部外者は黙ってて」
触手が炎を纏う
カエデ
「身体が熱くて仕方ないなら、もっともっと熱くして全部触手に集めればいい！」
『カエデ！！』
この時、何を考えてたんだか私にもわからない…
殺せんせーとカエデの間にいて……
『カエデ…！』
カエデ
「A。どいて」
『っ！？』
気がつけば、殺せんせー達からは離れていて…
業
「だ、大丈夫か！？」
業くんが受け止めてくれたみたいで…
『うん。ありがと……っ！いたっ…』
業
「ほら」
『え？』
業
「乗って」
渋々乗った
カエデ
「そうと決めたら一直線だから！」
凄い…これがカエデの本心…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 14人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミライアル | 作成日時：2019年5月12日 22時
