29、計らずも美しい雫 ページ29
俺はどうして良いかわからなくなって、筆を取った。
筆に虚しさをぶつけてみようと思った。
真っ白な紙上に置く一画目の位置を定める。
K「あっ」
一瞬手先が震え、薄墨がひと雫落ちて放射状に飛沫が散った。
計らずもその形が美しいと思えたが、それは不要なひと雫だ。
まあイイ、ボツにするにしても紙は無駄にはしたくないから、そのまま筆を走らせる。
K「えっ」
意図していない方向に筆をはねてしまった。
筆の軸を回転させる速度も角度も、狂っている。
更に進めると、今度ははらいの途中で不要なブレーキがかかった。
そこは筆を淀めちゃいけない、一気にはらうところだろ。
なぜ？
今日は何枚書いても、いつもと違う計算外の字になってしまう。
筆は勿論自分の手に馴染んだ物だ。
紙もいつもの業者さんが納入してきたいつもの品番で、今日だけ特別筆運びに影響が出るようにも思えないけど。
K「オッカシイなあ。」
気分を変えるために庭へ出た。
庭から表玄関に回り、郵便受けの夕刊を取りに行った。
K「何だコレ。
俺宛て？」
手書きの私信なんて、今時珍しい。
裏を返す。
差出人は、住所も無く苗字だけ。
あまり聞かない苗字で、心当たりの知り合いはいない。
K「気持ち悪っ」
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kyumapi(プロフ) - たいちゃんらぶさん» こんばんは♪コメ返すっかり遅くなりすみません。私も太ちゃんが死んだままで良いのか、実はちょっと葛藤がありました。でもハロウィンのお話という事で、書家北山さんには太ちゃんの魂と永遠に仲良くして頂く事にしました。お見合い話ぜーんぶ断るんでしょうねえ(笑) (2018年12月2日 23時) (
レス) id: 28d794b9d0 (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - きゅまぴさん(*´з`)完結おめでとうございます。最後までたいぴが又生き返るのではと淡い期待を抱きつつ‥でもヒロミツさんの中に宿るタイスケと二人の想いがこれまた愛おしく‥ふたりでひとつ･･の姿に幸せを感じています。切ない部分もあるけども癒されました( ;∀;) (2018年11月21日 18時) (レス) id: 0f3cc9e55e (このIDを非表示/違反報告)
kyumapi(プロフ) - たいちゃんらぶさん» 美しい北山さんの字が味がある字になっちゃった(イイ意味で)(^O^) その味を加えたのはやっぱりタイスケでした。リアルの二人の字を見ても思うのですが、みっくんの字はスキが無い感じで、太ちゃんの字は一生懸命丁寧に書こうとしてるのが伝わります。 (2018年11月18日 19時) (レス) id: 5354a3525d (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - ったのはたいぴが北山ｻﾝの中に宿っているってｺﾄ??月の雫の片割れに…なんて思ってしまいました‥ (2018年11月17日 20時) (レス) id: 0f3cc9e55e (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - と受け止めようとしつつ‥でまだもしかして‥と諦めが悪い私です‥ｼｮﾎﾞｰﾝ･･甦りを願って始めたバイトでそれよりも大事な人と出逢ってしまったこと･･こんなキセキが起こって尚且つ後悔までしたら･･っていうたいぴ･･愛おしいですね‥北山ｻﾝの字に味が加わ (2018年11月17日 20時) (レス) id: 0f3cc9e55e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kyumapi
| 作成日時：2018年10月31日 23時
