配達物１５個目 ページ17
ーー赤Aside
新人研修を始めるために、まずは実際に配達させてみることにした。
赤A:『知っているかもしれないが、いちおう説明しながら実践するぞ。俺の話をよく聞いてついて来い。わからないことがあったら遠慮せず聞け』
新人:「はいっ！！」
イラつく奴だが熱意はある。
嫌いじゃねぇ。
自己アピールが出来すぎているのがコイツの悪い点だな。
新人だからか、自分はよくできる奴だと見せたさ過ぎて空回る部分がある。
そこは自分で気付いて直すとこだな。
まぁ、コイツなら気付くだろ。
そんなことを考えながら頭ひとつ分小さい新人に配達場所への確認の仕方を教える。
新人:「先輩、これはどちらの道に行けばいいのでしょうか…」
赤A:『おう。道がわからなくなった場合は、まずは地図を見ろ。持ってるだろ？』
俺の言葉に従って真新しい地図をガサガサと開く新人。
素直なところは申し分ない。
仕事の吸収が早そうだ。
新人:「入り組んでますね…」
地図を見てもどちらに行けばいいのかわからないらしく、うんうん唸っている。
赤A:『この辺は道が変わりやすいからな。しかも入り組んでいる。こういう場合、地図を見てもわからないのは仕方ない』
新人:「仕方ない…ですか？」
俺の言葉が予想外だったのか、困惑した顔をする。
赤色骨髄でトップの成績をキープ。
それは簡単なことじゃねぇ。
１人で勉強にかじりつき続ける根性が必要だ。
お前の場合、視野が狭そうだからな。
友人達ともあまり遊ばずノートと本でも凝視して過ごしてたんだろ。
赤A:『こういう時は、仲間を頼れ』
新人:「仲間を…？」
やっぱりその発想はなかったか。
仕方ねぇ奴だな。
赤A:『そうだ。周りにいる他の赤血球でも白血球でも血小板でもいい。誰かに頼れ。目的地までの道を教えてもらうことだ』
俺が顔を横に向ければ、新人もつられたように俺と同じ方向を見る。
そこには大勢の血球達が行き交っていた。
ザワザワと平和そうに歩いたり走ったりしている。
赤A:『わかったか？どいつもこいつもお人好しで優しい奴らばかりだからな。存分に頼れ』
俺の方を見た新人は嬉しそうに「はいっ！」と１つ返事をした。
ーーーーーーーーー
赤A:『今のところいい話になっちゃいるが…オチはあんたらの好きな展開だぜ』
ネタバレはダメですよぃ…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 164人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いちご仮面(プロフ) - ロナさん» ありがとうございます！毎回、どうやってボコボコにしようかと考えるのが楽しいです！（危険思想）更新頑張ります！ (2019年1月14日 17時) (
レス) id: 4d6241168e (このIDを非表示/違反報告)
ロナ - すごく面白かったです！特に雑菌をボコボコにするところが←続き楽しみにしております！ (2019年1月13日 20時) (レス) id: 524ee6d04b (このIDを非表示/違反報告)
アニオタ菌＠葵 - 中村悠一さんて戦国BASARAで左近の声とフェアリーテイルではグレイの声やってるんですよね 私BASARAでは左近推しなんですよ (2018年10月18日 19時) (レス) id: 53026d57c3 (このIDを非表示/違反報告)
お魚煮干し(プロフ) - 霞夜さん» 金さん銀さんよきかなぁ←（塾の宿題で死んでいた） (2018年9月28日 18時) (レス) id: 7be352b008 (このIDを非表示/違反報告)
霞夜(プロフ) - お魚煮干しさん» グリズリー＆ルカ（アルカナ）よきかなぁ← (2018年9月22日 20時) (レス) id: 1797519792 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：いちご仮面 | 作成日時：2018年9月8日 16時
