｢学校童子って噂じゃなかったんだ｣ ページ5
『おっと…睨むな七番目。私は何もしいひんよ。それよりも目の前のことを片付けた方が良いよ。その子、魚のままで過ごすことになる。どこで手に入れたか知らんけど、鱗を持ってるくらいなんだから…勿論対処法も分かるよね？』
七番目に学帽の奥の双眼でじとーっと見られた。私なんかした？寧ろ君を助けんかったっけ？でも包丁はしまってくれるんですね。
うん？なんかこの顔見覚えがあるような…
｢学校童子って本当に居たの…？｣
『え』
ここで質問。この台詞誰が言ったと思います？
エンゼルフィッシュみたいな魚少女？ん？違うよ？答えは七番目。七不思議の七番目。
『あー、確か君はトイレにひきこもってたね』
｢オレを可哀想な独りぼっちみたいに言わないでよね｣
『事実やん』
｢今まではそうだったかもしれないけれど…でもこれからは違う！｣
…なんか、この後の展開が読めた。
｢ヤシロにからだで払ってもらうから！｣
そんな、バーン！みたいに言われても…おい、字面。コレR掛ける気ないよ。書けないし。だから飛び跳ねなくて良いよ？ヤシロちゃんとやら。
『労働力でしょ？助手が出来るからひとりじゃないってことやね。んで、何を考えて顔真っ赤にしてるのヤシロちゃん』
「やらしー意味だと意味だと思った？ヤシロのエ ロ大根｣
つんつんしてあげるな。
『…んで、その子の願い事は叶えてあげたん？』
｢そう気を急がせないでよ。労働力を貰う代わりに…｣
七番目は巾着の中の鱗を飲み込んだ。なんか色っぽさがあるの、腹が立つ。
『そこで縁を結ぶんか…まァ、そうするしか呪いは抑えられないもんな』
｢これで、ヤシロの二つの願いを叶えられた｣
｢二つ？｣
｢…そう。“人に戻りたい”それと“誰でもいいから両思いになりたい”…だっけ？ 君にとっては両思いと縁結びは一緒の意味なんでしょ？｣
｢りょ、両思いって…｣
『そんな邪険に考えんでもいいよ。どうせその子｢丁度人間の助手が欲しかったんだよね〜｣くらいにしか考えてないから』
｢ちょくちょく俺に失礼じゃない君？合ってるけど｣
｢合ってるんだ…｣
『言いたいことがあるんよ』→←『客人なら歓迎するけどそれ以外はお断り』
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作者名：高槻 | 作成日時：2020年2月25日 8時
