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22.主成分の半分は優しさ ページ22

鬼灯が現世の大学受験をするため、ルチルが鬼灯の代わりに補佐官の仕事をしに地獄へ行く

だから必然的に桃太郎が店の事を任されるようになっていた

ルチル「わからない事があればいつでも連絡して下さい。
あと、店にある薬剤や物品は好きなように使って大丈夫ですから」

桃太郎「ありがとうございます」

ルチル「本当は桃太郎さんの新作に付き合いたかったんですけど…」

桃太郎「俺にはまだまだ時間があるからいいんです。それに俺が役に立てることなんてありませんから」

ルチル「そんな事ありませんよ。桃太郎さんだからこそ救える人達がいると思いますけどね」

桃太郎「それって誰ですか?」

ルチル「さあ?帰ったらまた今日の報告をお願いしますね」

ルチルは話をごまかしながらも、何か確信を持っているかのように笑って店を出る

ルチルが店長になった時は男性客が増えた

男性客がルチルに個人的に会いたいと言う理由で配達件数が急激に増加した

そして、「自宅まで配達してくれる」と言う理由で年配者からの注文も増えていた

配達するのは主に桃太郎の仕事で、年配者の話相手になる事も多かった

ルチル「ただいま」

桃太郎「お帰りなさい」

ルチル「今日の売り上げと販売相手は?」

桃太郎「売り上げは昨日より少し多かったです。販売は店内9件と配達が30件です」

ルチル「相変わらず配達の方が多いですね」

桃太郎「家から出れない年配の方とか、小さいお子さんを持つ親御さんからの注文が増えてます」

ルチル「そう思うと下心を持った男性客の利用数が減って嬉しいですね」

桃太郎「それも複雑なんですけどね」

ルチル「桃太郎さんが無意味な配達に行かなくてよくなったから良いんです。
所で、そのみたらし団子はどうしたんですか?」

桃太郎「あぁ。配達に行った先のおばあさんが作りすぎたからってくれたんです」

ルチル「そうですか。一つもらってもいいですか?」

桃太郎「いいですけど…ルチルさんは人の作ったものは…」

ルチル「知ってますか?そのおばあさんは桃太郎さんを見ていると息子さんを思い出すそうです。
だからこれは余ったんじゃなくって、桃太郎さんの為に作って待っていたんですよ?」

桃太郎「え?」

ルチル「人を思って作った料理程美味しいものはありませんね。
桃太郎さんの作る薬も、使う人への愛情がこもっていて私は好きです。
それはお客さんにも伝わってると思いますけどね」

ルチルは幸せそうにみたらし団子を食べきった
2014.11.25

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作者名:辰巳 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/  
作成日時:2014年10月20日 19時

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